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ゼクシオ(XXIO)ドライバーの人気の理由と歴代モデルからの選び方

ゴルフギアの選び方
歴代ゼクシオ ドライバー

ゴルフ界の超有名ブランドであるXXIO(ゼクシオ)。2023年12月には待望のゼクシオ13が新発売となりますが、中古市場でもいまだに絶大な人気を誇るXXIOドライバー。

そこで本記事では7代目から12代目までの歴代モデルにスポットをあて、その人気の理由と歴代モデルからの選び方を解説していきます。

日本一売れているドライバー「ゼクシオ」とは?

ミレニアムイヤー(西暦2000年)にデビューし、後に王者と呼ばれるようになったゼクシオですが、実は背水の陣から生まれた商品でした。ダンロップ(住友ゴム工業スポーツ事業部)は1988年からキャロウェイ製品の販売を手がけていましたが、その代理店契約が1999年いっぱいで終了し、半分近い売上げを失うことになったのです。

いわばダンロップの2000年問題を解決するために立ち上げられたのが、Cブレイク(キャロウェイを打ち負かすという意味)プロジェクトでした。同プロジェクトに与えられた使命は日本人ゴルファーにターゲットを絞ったやさしく飛ばせるクラブでキャロウェイを超えること。

開発部門だけでなく製造や営業など文字通り全社一丸となって完成させたのが初代モデルのツアースペシャルゼクシオでした。初代ゼクシオは予想以上に評価され、2000年の国内販売ランキングにおいてアイアンが1位、ドライバーは僅差の2位を獲得。

そして、新しいブランド名が浸透した2代目ニューゼクシオ以降はドライバー、アイアンともに1位が定位置となったのです。近年は海外ブランドに勢いがあるものの国内ナンバーワンブランドの地位を堅持、世界でも類を見ないロングセラーブランドとなっています。

ゼクシオドライバーの特徴は?

ユーザーの年齢層が幅広いこと、また、ブルーを基調とした落ち着いたデザインなどからゼクシオに対して保守的なイメージを持っている人は少なくないでしょう。

しかし、歴代ゼクシオはその時代においてもっとも革新的なクラブでした。カップフェース構造や6分割バルジ&ロールといった最新テクノロジー、軽比重チタンや高強度カーボンなどの先端素材をいち早く採り入れてきたのはゼクシオです。

特に7代目のゼクシオセブンからは、クラブ単体の性能向上に止まらず、世界に先駆けてゴルファーのスイング改善にまで踏み込んだ設計にも挑戦し続けています。

その一方、ゼクシオには初代から最新作まで同じ基本コンセプトを守り続けてきました。それは、大きな飛び、打ちやすさ、爽快な打球音の3つです。一発目から良い結果が出ること、そしていつまでも打ち続けたくなるような心地よさがゼクシオの最大の魅力です。

過去モデルとの違いは?

2000年代初頭はヘッドの大型化とフェースの高反発競争の時代でした。ゼクシオも例に漏れずヘッド体積は初代の305ccから始まって4代目のオールニューゼクシオ460で460ccに到達。大きくなったフェース面積に比例して反発性能も向上しました。

SLEルール適合モデルに完全移行した5代目ザ・ゼクシオと6代目新・ゼクシオはヘッドの投影面積を拡大した深重心設計により、大きな打ち出し角でキャリーを稼げるモデルです。

そして、ゼクシオセブンではシャフトの軽量化と手元重心化でスイングスピードを上げると同時に、ヘッドの重さでボール初速を上げるデュアルスピードテクノロジーを初採用。

さらに9代目のゼクシオナインからはシャフトの挙動に着目し、スイング軌道を安定させインパクトでヘッドを走らせる設計を採用。11代目のゼクシオイレブンからはその効果を高めるためにグリップエンドにウエイトが装着されるようになりました。

また、ゼクシオ12(トゥエルブ)では空力効果によってトゥダウンを抑えてミート率を向上させる技術(アクティブウイング)を新たに搭載。これらテクノロジーの進化・蓄積により、ゼクシオはミスをカバーしてくれるクラブからナイスショットを打たせてくれるクラブへと進化してきました。

ゼクシオ トゥエルブ(XXIO 12)2021年発売

xxio12 ドライバー

空気を味方に付けて、さらなる打ちやすさと大きな飛びを実現

遠心力によるヘッドのブレ(トゥダウン)を抑え、インパクトのフェース向きと打点を安定させるアクティブウイングを初搭載。また、ゼクシオ独自のフラットカップフェースとスリクソン譲りのリバウンドフレームを融合させた新構造により前作比128%の広い反発エリアを実現。高いミート率と弾きの強さで大きな飛びを可能としています。

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ゼクシオ イレブン(XXIO 11)2019年発売

 

xxio11 ドライバー

「ウエイトプラス」で理想のトップと大きなタメが作れる

グリップエンドに10グラムものウエートを搭載。クラブを支える力が小さく済むため、トップが理想のポジションに収まりやすく、大きなタメを作ることが可能。その結果、ダウンスイングの軌道が安定し、インパクトでヘッドが走るので安定した弾道で飛距離アップが期待できます。高初速エリアは前作比172%と大幅に拡大しています。

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ゼクシオ テン(XXIO X)2017年発売

 

xxio10 ドライバー

スイング時に体がブレにくいからミート率がアップする

ギリギリまで粘って最後に走るスマートインパクトシャフトを採用。インパクトのヘッドスピードが上がると同時に、クラブが体の近くを通るためスイング中に前方向にかかる力が軽減されて体の軸がブレにくくなっています。フェースの反発エリアも上下左右に広くなったため芯を食うショットの確率が大幅にアップしています。

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ゼクシオ ナイン(XXIO 9)2015年発売

 

xxio9 ドライバー

重いヘッドがスイングをよくして飛距離を伸ばしてくれる

総重量272グラムと長さ45.5インチはゼクシオエイトと同じながら、シャフト重量を2グラム削ってヘッドを重くしています。重いヘッドの効果で自然に作られたタメがインパクトで解放されてヘッドスピードがアップ。コックのリリースが遅くなるので手打ちの癖も解消でき、ふだん通りに振るだけでスイングがよくなります。

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ゼクシオ エイト(XXIO 8)2013年発売

 

xxio8 ドライバー

小さなスイング慣性モーメントと重ヘッドで飛ばす

前作よりクラブ重量が10グラムも軽く、シャフトの重心位置が手元寄りにあるため、ダウンスイング時にクラブを体に引き寄せやすくスイングスピードを上げることが可能。逆にヘッドは1グラム重くなり初速性能が向上しています。また、歴代ゼクシオの中でも一段と球のつかまりがよく、スライサーにはとくにやさしいモデルです。

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ゼクシオ セブン(XXIO 7)2011年発売

 

xxio7 ドライバー

デュアルスピードテクノロジー搭載、短くても飛ぶ7代目

ヘッドスピードとボール初速を向上させるデュアルスピードテクノロジーを初採用。6代目の新・ゼクシオよりも0.5インチ短い45.5インチながら、クラブ自体の慣性モーメントが小さくなったことでヘッドスピードが上がります。また、ヘッドが2グラム重くなりボールに伝わるエネルギーが大きくなったため初速がアップします。

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ゼクシオのドライバーが人気の理由は?

大きな飛び、打ちやすさ、そして爽快な打球音。ゼクシオの人気がこれほど長く続いている理由は、初代ゼクシオから最新作まで守り続けている基本コンセプトがアマチュアゴルファーのニーズとぴったり一致しているからです。

理由1 )大きな飛び

人気の一番目の理由は大きな飛びです。ゼクシオ開発チームは、同じヘッドスピードでもアッパー軌道で当てる女子プロのほうがダウンブロー気味に打つアマチュアより飛距離が出ることに着目。ヘッドの重心を深くすることで女子プロのような高打ち出し・低スピンの弾道を実現しました。

また、歴代モデルにはフェース周辺部が大きくたわむカップフェース構造、さらにゼクシオ12にはボディをたわませるリバウンドフレームを採用するなどして高反発エリアを拡大。オフセンターヒットでも安定した飛距離が得られます。

一発の飛びだけではなく、1ラウンドトータルでディスタンスが伸びることが多くのゴルファーにゼクシオが選ばれる理由です。

理由2 )打ちやすさ

人気の二番目の理由は打ちやすさです。シャフトの開発と製造を自社で行っていることはゼクシオの一番の強み。ヘッドとシャフト単体ではなく、クラブとしてトータルで性能を追求することで無類の振りやすさを実現しています。

ゼクシオセブンから始まったシャフトの軽量化と手元重心化はいまや40グラムを切るところまで進化。超軽量ながら粘りのあるシャフトがヘッドスピードアップとスイングの再現性を両立しています。

一方、近年は超深重心かつ高慣性モーメントのヘッドがもてはやされていますが、ゼクシオはあえてほどほどの数値をキープ。アマチュアゴルファーのスイングや感性にマッチしていることも振りやすさにつながっています。

また、ライ角がアップライトでアドレスしたときにクラウンがゴルファーに正対する形状はかまえたときの安心感が大きく、しっかり振りきれることも打ちやすさを感じさせる大きな要因です。

理由3 )爽快な打球音

ゼクシオが人気の三番目の理由は爽快な打球音です。第一印象はドライバーを選ぶ際の大事な要素ですが、ボールを打ったときに耳から入る情報(打球音)は目から入る情報(弾道)よりも記憶に残りやすいといわれています。

ゼクシオの高音で伸びのある上質な打球音は本人が心地よいだけでなく、同伴プレーヤーが打球を見なくても思わずナイスショットと声を出してしまうほど。いわゆるゼクシオサウンドが大きな魅力であることは間違いありません。

ゼクシオの打球音は初代モデルの開発過程で偶然生まれたものです。当時は開発スピードを上げるために試作ヘッドを社内で鋳造していましたが、その際にできるバリが打球音に影響することを開発チームが発見、これがサウンドリブの大きなヒントとなりました。以来、ダンロップでは設計段階から打球音の解析とチューニングに取り組み、ゼクシオサウンドを磨き上げてきました。

ゼクシオのドライバーの選び方は?

ゼクシオシリーズは歴代のどのモデルも打ちやすく、選んで後悔することの少ないクラブですが、飛距離性能は代を重ねるごとに進化しています。

また、モデルによって振り心地や球のつかまりなど少しずつの違いもあります。自分の目的と予算に合ったゼクシオを見つけましょう。

選び方1)おすすめは第3世代以降

ゼクシオを選ぶなら第3世代以降のモデルがおすすめです。第2世代のザ・ゼクシオ(5代目)の球のつかまりやすさ、新・ゼクシオ(6代目)の上がりやすさは定評がありますが、トータルパフォーマンスが高いのはゼクシオセブン以降のモデルです。

第3世代といわれるゼクシオセブンからゼクシオナインは、ヘッド単体の性能だけでなく、シャフトやグリップまで含めたクラブとしての完成度が飛躍的に向上しています。

ゼクシオセブンでは「短く、速く、遠く」の広告キャッチコピー通り前作よりも0.5インチ短い45.5インチを採用。ヘッド形状もオーソドックスになり、長尺や大型ヘッドが苦手な人でも振りやすくヘッドスピードが上がるモデルに生まれ変わりました。

続くゼクシオエイトのキャッチコピーは「重さに、速さを」。ヘッドの重さでボール初速を上げつつ、クラブ重量は軽くさらにヘッドスピードがアップします。

そしてゼクシオエイトを進化させたゼクシオナインはヘッド重量がアップしたことによりトップでタメを作りやすいのが特徴。スイング自体をよくする画期的なコンセプトは後のモデルにも引き継がれています。

選び方2)自分の球筋

ヘッドスピードとボール初速を上げるデュアルスピードテクノロジーのコンセプトを継承しつつ、ゼクシオテン、イレブン、12はさらに踏み込んだ設計でナイススイングに導いてくれるクラブとなっています。

ゼクシオテンでは軽量でありながらぎりぎりまで粘るシャフトによって遠心力による軸のブレを軽減するシャフトを開発。45.75インチの長尺でも芯に当てやすいゼクシオテンのキャッチコピーは「飛びの芯食い体験」。歴代でもやさしいといわれるゼクシオテンはスライサーにはとくにおすすめです。

グリップエンドにウエートを装着しカウンターバランス設計をさらに進化させたのがゼクシオイレブンです。トップの位置とダウンスイングの軌道が安定しミート率と飛距離アップが期待できるゼクシオイレブンは打点がバラつく人におすすめのモデルです。

ゼクシオ12の特徴は歴代でもっとも広い高初速エリアとトウダウンを軽減してくれる「アクティブウイング」です。これらの相乗効果により芯でとらえる確率がさらにアップ、自分が上達したような気分にさせてくれます。また、ゼクシオ12とゼクシオイレブンは歴代モデルの中でも左のミスに強いのが特徴で、スライサーだけでなくフッカーにもおすすめできます。

選び方3)純正シャフトで試打

ゼクシオの強みはシャフトも自社開発製造していることです。クラブとして完成されているのでよほどヘッドスピードの速い人以外、カスタムシャフトの必要はまずありません。

また、純正シャフトの守備範囲が広いこともゼクシオの特色です。たとえばゼクシオ12の場合、対応ヘッドスピードはSが39〜47m/s、SRが36〜44m/s、Rが32〜41m/s、R2で31〜37m/sが推奨されています。40m/sの人であればS、SR、Rのどれを選んでも大きな失敗にはならないでしょう。

ただし、飛距離を追求するのであればフィッティングは必要です。選びかたの目安は試打したときの球筋です。まずは中間のSRを試してみて球がつかまりすぎたりスピン量が多すぎたりする場合はS、もう少しつかまりが欲しい場合や球を上げたいときにはRを選択することで最大飛距離を実現できます。

まとめ

飛び、打ちやすさ、爽快な打球音、ゼクシオが売れる大きな理由がもう一つあります。それは選んで失敗が少ないことです。ゼクシオからゼクシオへ買い替えるユーザーの比率が高いことがそれを証明しています。

また、中古で購入する場合、デザインコンセプトに統一感があるため型落ちでも古さを感じさせないこともポイントです。ショップでドライバーを試打する際、候補の1本にゼクシオを入れることをおすすめします。一発目からナイスショットが出るゼクシオが最後に残る確率は高いでしょう。