
今回、打ち比べ紹介するクラブはスリクソンZXiシリーズのドライバー。2024年11月に発売された新シリーズで、4つの個性を持つモデル展開によって幅広いユーザーに対応しています。
全モデルに共通する「i-FLEX」フェーステクノロジー、スリクソン史上最薄に仕上げたセンター部分が大きな特徴です。インパクト時の振動を防ぎ、スイングのエネルギーを最大限ボールに伝えられるドライバーに仕上がっているといえるでしょう。
本記事では、そんなスリクソンZXiシリーズのドライバーの各モデルを紹介。特徴から試打の印象、そしてどんなゴルファーに向いているのかをお伝えします。
試打は「ゴルフドゥ!スタジオグローボ蘇我」にて実施。店長兼インストラクターの一宮 京介さんによる感想を元にお伝えします。また、中古販売価格の相場(2025年1月時点)も載せていますので購入時の参考にしてみてください。
目次
スリクソンZxi ドライバーの系譜
スリクソンZシリーズドライバーの登場は2006 年の「ZR-600」にまで遡ります。こちらは飛距離性能に加えて、プロや上級者が求める正確性、そしてフィーリング性能を徹底的に追求したモデルとして人気を博しました。
その後、2014年には高弾道で飛ばす「Z545 ドライバー」、高い操作性と中弾道で飛ばす「Z745 ドライバー」が登場。
飛距離性能と操作性を両立させた「ブースターカップフェース」の登場によって、シリーズで最も広い反発エリアを実現させることに成功しています。
2018年に登場した「Z585 ドライバー」は直進性と寛容性を重視したモデルになっており、ツアープロと同時に一般ゴルファーにも対応するドライバーとして登場しました。
そして2020年には「ZXシリーズ」、2022年には「ZX5 Mk IIシリーズ」がリリースされ、スリクソン史上最大の飛距離性能を更新。
「ZX5 Mk II」ではLSモデルが登場するなど、より幅広いゴルファーに対応するシリーズとして進化を重ねてきました。
「ZX5 Mk II」の後継機として登場した「ZXiシリーズ」は、「Z745 ドライバー」で強調された操作性に、飛距離性能を両立させることに成功させるなど、過去モデルの良さを受け継ぎつつさらなる進化を遂げることに成功しています。
スリクソンZxi ドライバーの特徴
まず、全モデルに共通する特徴は、センター部分がスリクソンドライバー史上最薄となった新開発のフェース構造「i-FLEX」です。ヒールとトゥを厚肉にし、センター部分を薄くすることでフェースやヘッドのたわみを増幅させ、効率的に力強いボールを生み出します。
また、フェースとボディを効果的にたわませる独自技術「REBOUND FRAME」が、「i-FLEX」搭載によってさらなる進化を遂げています。フェース面の「FLEX ZONE 1」がスムーズに大きくたわむことで、ボールスピードは従来モデル比で1.3m/s(※1)アップ。楽なスイングを維持しつつも、ボール速度を大幅に向上させることに成功しました。
フェースレーザーミーリングにおいても、新テクノロジーを搭載することで、雨天時などフェースが濡れている状態での食いつき性能を向上させています。環境を選ばずにスピンをコントロールできるため、安定した飛距離性能が実現するでしょう。
従来のZシリーズは比較的上級者向けのイメージが強く残っていましたが、「ZXiシリーズ」では一般ゴルファーにも対応するモデルも登場しています。
歴代モデルの良さを受け継ぎ、最新技術でゴルファーに新たな可能性を提供するモデルに仕上がっているといえるでしょう。
※1:ドライバーのヘッドスピードを43m/s(ZXiドライバー) で想定。
スリクソン ZXiシリーズのドライバーは4モデル
スリクソンZXiシリーズのドライバーは、以下の4モデルが展開されています。
● スリクソン ZXi ドライバー:オールラウンドモデル
● スリクソン ZXi TR ドライバー:シャープな形状と短い重心距離
● スリクソン ZXi LS ドライバー:低スピンによる強弾道
● スリクソン ZXi MAX ドライバー:シリーズ最大の慣性モーメントと深低重心設計
以降で、それぞれの詳しい性能と試打レビューを確認していきましょう。
ZXi ドライバー

ZXi ドライバーは操作性、寛容性の両立を実現させた、シリーズの中でも最もオールラウンドに活躍するモデルです。程よい慣性モーメントとスピン量が手に入るため、幅広いシーンで柔軟に活用できるドライバーだといえるでしょう。
フェースはボールを拾いやすいシャロー形状であり、適度な重心距離によってしっかりしたつかまり性能を実現しています。
試打した印象
シャフトは純正の「ZXi 50s(Sフレックス)」、ロフト角は10.5度を試打。ヘッドスピード43.1m/s時での総飛距離は262ヤードを記録しました。
「ZX5 Mk II」の後継と言われており、前作と比較して見た目は丸みを帯びたヘッド形状になった印象を受けます。
ダンロップならではの打感の良さが感じられ、しっかりとボールが飛んでいく感覚が楽しめます。
10g、4gのウェイトが2つ搭載されたことで、オールラウンダーモデルでありながらも自分好みの弾道が実現できるでしょう。
どんなゴルファーに向いているのか
今使用しているドライバーの性能が易しく、もう少しアスリート気質なプレーを求める方におすすめしたい1本です。
スリクソン自体がアスリートモデルと言われているため、一歩踏み込んだドライバーを探している場合はぜひ一度お試しください。
【ギア基本情報】
発売年 | 2024年 |
シャフト | Diamana ZXi50 |
推奨レベル | 中級者 |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.0、10.5 |
フレックス | S、SR、R |
長さ(インチ) | 45.75 |
調子 | 中 |
定価 | 85,800円 |
中古売価相場 | 51,000~73,000円 |
ZXi TR ドライバー

ZXi TR ドライバーは450㎤のシャープな形状に加えて、短い重心距離を持ったモデルです。比較的小ぶりなヘッドになっているため、高い操作性が実現できるドライバーに仕上がっています。
トゥ側に丸みを持たせており、フェードを意識しやすい形も特徴の一つ。全モデルの中でも最も操作性に秀でた使用になっているため、自分が抱くイメージの弾道、ボールが実現できる性能を持っています。
試打した印象
シャフトは純正の「VENTUS ZXi6(Sフレックス)」、ロフト角は9度を試打。ヘッドスピード43.9m/s時での総飛距離は257ヤードを記録。
ヘッド体積が450㎤ということで、見た目から小ぶりな印象を受けました。ZXi ドライバーと同じく、10g、4gと異なる重さのウェイトが搭載されているため、自分なりに細かい調整を行える点も魅力です。
こうした微調整が行えることは、操作性を重視するプレイヤーにとって重宝するでしょう。
どんなゴルファーに向いているのか
ヘッド体積が小さいモデルになるため、ドライバーのミート率が低いプレイヤーには難しいモデルとなるでしょう。
4モデルの中でも最も操作性に重きをおいた設計のため、自分好みの弾道を実現させたいと考えるプレイヤーにおすすめです。
【ギア基本情報】
発売年 | 2024年 |
シャフト | VENTUS ZXi6 |
推奨レベル | 中上級者 |
ヘッド体積(cc) | 450 |
ロフト(°) | 9.0、10.5 |
フレックス | S、SR |
長さ(インチ) | 45.75 |
調子 | 中手元 |
定価 | 85,800円 |
中古売価相場 | 51,000~73,000円 |
ZXi LS ドライバー

ZXi LS ドライバーはその名称の通り、スピン量を抑えたショットを得意とするモデルです。弾道の高さ、スピン量の調節が可能となるため、弾道が高すぎるといった悩みを持つプレイヤーに向いた性能を持っているといえるでしょう。
浅い重心を持っており、高い慣性モーメントを維持しつつも低スピン化を実現。形状はシャローバック気味かつ低重心にすることで、スピン量を抑えながらも高い打ち出し角度を生み出します。
試打した印象
シャフトは純正の「VENTUS ZXi6(Sフレックス)」、ロフト角は9度を試打。ヘッドスピード44.4m/s時での総飛距離は262ヤードを記録しました。
ヘッドスピードを少し強めに意識してスイングしたのですが、ロースピンタイプということでスピン量は減少しました。わたし自身がもともとスピン量が少ないプレイヤーですので、そういった意味では少し厳しさを感じました。
ウェイトについてはZXi ドライバー、ZXi TR ドライバーと比較して前後に設定されています。10gのウェイトを後ろに搭載することで、弾道を上げやすくできるといった工夫も可能となっています。
どんなゴルファーに向いているのか
もともとスピン量があり、ロースピンモデルを求めているプレイヤーにおすすめできます。スピン量が少ないプレイヤーについても、ウェイト調整によって弾道の調整もできますので、飛距離を求めたい、反発係数を強めたいと考える場合にもZXi LS ドライバーは有効でしょう。
【ギア基本情報】
発売年 | 2024年 |
シャフト | VENTUS ZXi6 |
推奨レベル | 中級者 |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.0、10.5 |
フレックス | S、SR |
長さ(インチ) | 45.75 |
調子 | 中手元 |
定価 | 85,800円 |
中古売価相場 | 51,000~73,000円 |
ZXi MAX ドライバー
ZXi MAX ドライバーは、シリーズ最大の慣性モーメントを持ったモデルとなります。ヘッドの投影面積もシリーズ最大となっており、構えた時の安心感を強く感じられます。
若干ヒール側へと設定された重心位置によって、ボールのつかまり性能と高弾道を実現。なおかつ、オールラインドモデルとなるZXi ドライバーと同程度のフェース厚によって、ボールを拾い上げやすいイメージを持たせてくれます。
寛容性と直進性、さらに高弾道を実現させたシリーズ最大のモデルに位置づけられています。

試打した印象
シャフトは純正の「Diamana ZXi6 50(Sフレックス)」、ロフト角は10.5度を試打。ヘッドスピード43.8m/s時での総飛距離は252ヤードを記録しました。
ZXi MAX ドライバーは前作にはなかったモデルであり、最も直進性、寛容性、ミスヒットに強くなっています。
他メーカーのMAXシリーズと比較しても遜色がなく、クラウン、フェースなどがしっかりと大きく見える形状に仕上がっています。加えて、構えた時のシャロー感は4モデル中で最も高く、安心感がある印象を抱きました。
どんなゴルファーに向いているのか
スリクソンというアスリートモデルの中でも易しいドライバーに仕上がっているため、これまで同シリーズを敬遠していた方におすすめしたいです。
アスリートモデルでありながらもミスを抑え、非常に扱いやすいドライバーに仕上がっています。重さを感じにくいモデルですので、スコア100以上という方でも安心して使用できるでしょう。
【ギア基本情報】
発売年 | 2024年 |
シャフト | Diamana ZXi50 |
推奨レベル | 中級者 |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.0、10.5 |
フレックス | S、SR、R |
長さ(インチ) | 45.75 |
調子 | 中 |
定価 | 85,800円 |
中古売価相場 | 51,000~73,000円 |
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まとめ
本記事ではスリクソンの「ZXiシリーズ」ドライバーの各モデルについて、それぞれの特徴に加えて、そしてどういったプレイヤーに向いているのかを解説しました。
4モデルでそれぞれオールラウンダーでノーマルタイプの「ZXi ドライバー」、操作性が高い「ZXi TR ドライバー」、ヘッドスピードがある方へ向けた「ZXi LS ドライバー」、ミスヒットに強く、優しさが特徴になる「ZXi MAX ドライバー」と特徴が異なります。
そのため「高弾道」「低弾道」「操作性」「寛容性・直進性」というパラメーターと、自身のプレイスタイルに応じて試してみることをおすすめします。
幅広いプレイヤーに対応しており、各モデルの特徴がはっきりと出ているため好みに合った1本が見つかるはず。飛距離性能と操作性、そして打感の良さを求めるゴルファーにぜひおすすめです。
ぜひ、自身のスタイルに合ったモデルでのプレイをスリクソン「ZXiシリーズ」と共に楽しんでください。
記事編集者プロフィール
ゴルフドゥ!オンラインショップ編集部
会社名 | 株式会社ゴルフ・ドゥ |
所在地 | 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-1 |
会社設立 | 2000年4月 |
お問合せ | https://www.golfdo.com/inquiry/ |