
今回、打ち比べ紹介するクラブは、2025年発売のピンのG440ドライバー シリーズです。
PING G440ドライバーは、PING史上最も進化したドライバーシリーズとして、飛距離、安定性、操作性を兼ね備えた3つの異なるモデルを提供しています。
新技術「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」により、低重心化と高慣性モーメントを実現し、ミスヒットでも安定した飛びを実現。また、進化した「飛び重心」設計と極薄フェースが、スイングのパフォーマンスを最大限に引き出します。
本記事では、G440シリーズの特徴を紹介しつつ試打した印象を交え、各モデルがどのようなゴルファーに最適かを紹介します。試打は「ゴルフドゥ!スタジオグローボ蘇我」にて実施。店長兼インストラクターの一宮 京介さんによる感想を元にお伝えします。また、中古販売価格の相場(2025年5月時点)も載せていますので購入時の参考にしてみてください。
目次
ピン G440 ドライバーとは?
G440ドライバーは、高い慣性モーメント(MOI)と深・低重心設計を両立し、PING史上最も理想的な重心線設計を追求したモデルです。その効果により、ミスヒット時でも安定した飛距離と方向性を実現しています。
G440シリーズでは、新たに「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」を全モデルに採用。これにより、クラウン部分を軽量化し、さらなる低重心化を実現しています。
また、ヘッド形状の見直しにより、振り抜きやすさが向上し、スピン量を抑えた高弾道のショットが可能となりました。
G430 シリーズから進化した特徴や魅力
こちらでは、G430シリーズから進化した特徴や魅力について、以下の項目に沿って解説していきます。
- 「飛び重心」設計による飛距離性能の向上
- 新カーボンフライ・ラップ・テクノロジーによる低重心
- 極薄フェースと可変式高比重ウェイトによる安定性と調整機能
「飛び重心」設計による飛距離性能の向上
PING G440ドライバーは、理想的な重心位置を追求した「飛び重心」設計を採用しています。この設計により、スイートスポットが広がり、ミスヒット時でも安定した弾道と飛距離を維持することが可能です。
特に、ヘッドの大型化に伴い、慣性モーメント(MOI)が向上し、打点のブレに対する寛容性が高まっています。
ゴルファーは安定したショットを実現しやすくなり、方向性と飛距離のバランスを最適化できます。
新カーボンフライ・ラップ・テクノロジーによる低重心
G440ドライバーでは、新たに「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」を導入しています。これは、クラウン部分にカーボン素材を使用し、トゥ側からヒール側にかけて巻き込むように配置する技術です。
この構造によって、クラウンの軽量化と高剛性化が実現され、余剰重量をヘッド下部に再配置することで、さらなる低重心化が達成されています。高打ち出し角と低スピンの弾道が可能となり、飛距離の向上に寄与しています。
極薄フェースと可変式高比重ウェイトによる安定性と調整機能
G440ドライバーは、フェース中心部を約4%、周辺部を約7%薄くした極薄フェースを採用しています。これにより、フェースのたわみが増加し、インパクト時のエネルギー伝達効率が向上し、結果として高初速・高弾道での最大キャリーを実現しています。
さらに、可変式高比重ウェイトを搭載しており、これによりスピン量を調整し、最適な弾道を得ることが可能です。
これらの技術によって、ゴルファーは自身のスイングや求める弾道に合わせて、クラブの性能を最大限に引き出すことができます。
G440 ドライバーの特徴とラインナップ
G440シリーズは、以下の3つのモデルで構成されています。
- G440 MAX
- G440 SFT
- G440 LST
それぞれの具体的な特徴に加えて、試打した印象とおすすめのゴルファーをお伝えします。
G440 MAX ドライバー

PINGの最新ドライバー「G440 MAX」は、高い寛容性と飛距離性能を追求したモデルです。
新たに「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」を採用し、クラウン部分の余剰重量をヘッド下部に再配置することで、さらなる低重心化を実現しています。
また、新設計の「フリーホーゼルデザイン」により、ホーゼル周辺の重量を軽減し、PING史上最も低い重心設計となりました。
フェースは前作より中心部で約4%、周辺部で約7%薄くなり、飛距離向上に貢献しています。
さらに、余剰重量は高比重バックウェイトに配分され、高い慣性モーメント(MOI)を実現し、安定した飛びをサポートします。
G440 MAXドライバーは、前作と同程度の重心深度を維持しつつ、重心を低く設計することで、やさしさを維持しながらスピン量が増加しやすいエリアを最小限に抑えることを目指しています。
これらの技術革新によって、G440 MAXドライバーは、さらなる飛距離と安定性を求めるゴルファーにとって、魅力的な選択肢となっています。
G440 MAXを試打した印象
シャフトはALTA J CB BLUE Sを使用し、ロフト角は10.5度です。
ヘッドスピード43.1m/sで打ち出し角度16度、トータル248ヤードの飛距離。バックスピンは2505RPM、サイドスピンは115というデータとなりました。
本モデルより、ノーマルモデルとなるMAXシリーズのヘッドにもカーボンが使用されています。より軽量化を図り、低重心化に成功したといえるでしょう。
前作より低スピンになりやすい印象を抱くように、高打ち出しと低スピンを両立したモデルに仕上がっています。
シャフトについても本シリーズより、前モデルよりも0.25インチ長い46インチとなっています。それによる飛距離の伸びなども期待できるでしょう。
オールマイティに幅広いプレイヤーに対応するモデルとして期待できるはずです。
G440 MAXおすすめのゴルファーは?
PING G440 MAX ドライバーは、オールマイティに幅広いゴルファーに対応するバランスの取れたモデルです。
特に、飛距離を伸ばしたいプレイヤーや、低スピンで安定した飛びを求めるゴルファーにおすすめだといえるでしょう。46インチの長尺シャフトを採用しており、前作よりも長くなっています。それにより、ヘッドスピードが増し、飛距離が向上します。
ヘッドスピード43.1m/s、トータル248ヤードの飛距離データからも、その飛距離性能がうかがえるでしょう。オールマイティなモデルでありつつも、飛距離とコントロールを兼ね備えています。初心者から上級者まで、幅広いレベルのゴルファーに対応可能です。
スピンを抑えつつ、適度にボールを上げる特性は、飛距離を確保したいプレイヤーに理想的です。
G440 SFT ドライバー

スライス軽減と高弾道の実現を目指したモデルです。「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」を採用し、クラウン部分の余剰重量をヘッド下部に再配置することで、さらなる低重心化を実現しています。
さらに、新設計の「フリーホーゼルデザイン」により、ピン史上最も低い重心を達成し、高打ち出し・低スピンの弾道を可能にしています。
また、ヒール寄りの重心設計と23グラムの調整可能なバックウェイトにより、13ヤードから20ヤードのドローバイアスを提供し、スライスを効果的に補正します。
「G440 SFT ドライバー」は、右方向へのミスを減らし、安定した飛距離を求めるゴルファーに適したクラブです。
G440 SFTを試打した印象
シャフトはALTA J CB BLUE Sを使用し、ロフト角は10.5度です。
ヘッドスピード42m/sで打ち出し角度18度、トータル245ヤードの飛距離。バックスピンは2502RPM、サイドスピンは-320というデータとなりました。
G440シリーズの中でもボールの捕まり性能に優れたモデルに仕上がっています。シリーズ全体のコンセプトである「飛び」も実感できるため、つかまりながらも飛距離も獲得できるドライバーです。
クラウンについてもカーボン素材を採用することで低重心化を図っています。そのため、前モデルであるG430と比較して球の上がりやすさも向上しているといえるでしょう。
全長もMAXと同じく46インチと、前モデルよりも0.25インチ長くなっていますが、飛びとつかまりを実現してくれるドライバーですので、スライスに悩むプレイヤーにおすすめです。
G440 SFTおすすめのゴルファーは?
スライスに悩むゴルファーや高弾道で飛距離を伸ばしたいプレイヤーに最適なモデルとなっています。
ドローバイアス設計により、スライスを防ぐためのつかまりを提供します。ヘッドスピードが42m/sで、サイドスピンが-320と、ボールの右への曲がりを抑え、ドロー弾道を実現しやすくなります。
試打では打ち出し角度が18度、トータル245ヤードの飛距離を実現しており、飛距離重視のプレイヤーにも嬉しい性能です。
スライスで悩んでいるゴルファーには最適だといえるでしょう。
また、前モデルより0.25インチ長くなっているため、より大きなヘッドスピードと飛距離を求めるプレイヤーにも最適です。
G440 LST ドライバー

低スピン性能と操作性を重視したツアーモデルです。ヘッド体積は450ccとやや小ぶりながら、慣性モーメントは9000を超え、高い寛容性と適度な操作性を兼ね備えています。
前作のG430 LSTと比較して振り抜きが良く、スピン量が減少したとの評価があります。特にオフセンターヒット時でもスピン量が増加しにくく、安定した弾道を維持できるとされています。
「G440 LST ドライバー」は、ヘッドスピードが速く、低スピンで飛距離を最大化したいゴルファーに適したモデルです。
G440 LSTを試打した印象
シャフトはALTA J CB BLUE Sを使用し、ロフト角は10.5度です。
ヘッドスピード43.3m/sで打ち出し角度17度、トータル250ヤードの飛距離。バックスピンは2528RPM、サイドスピンは405というデータとなりました。
ロースピンタイプとなるモデルですので、最もスピン量が抑えられるドライバーに仕上がっています。
前作と比較して構えた時のヘッドは少し大きく見える印象を抱きます。PINGならではの球の上がりやすさとロースピンが両立できます。通常モデルではバックスピン量が多いと感じるプレイヤーにおすすめできるモデルです。
G440 LSTおすすめのゴルファーは?
特にスピン量を抑え、強い弾道を求めるゴルファーに最適なモデルとなっています。「飛び重心」設計と高MOIを融合し、安定した飛距離を実現しています。
試打でも分かる通り、ヘッドスピードが43.3m/sで打ち出し角度17度、トータル飛距離250ヤードを記録するなど、高い飛距離性能を持ちます。
バックスピン量が2528RPM、サイドスピンが405と低スピン設計で、スピン量が多いと感じるプレイヤーにも適しているといえるでしょう。
前作よりもやや大きめに見えるヘッド形状は、PING特有の球の上がりやすさとロースピン性能につながります。そのため、スピン量が多いと感じるゴルファーや、強い弾道を求めるプレイヤーにおすすめです。
まとめ
ピン G440ドライバーシリーズは、飛距離、安定性、操作性を兼ね備えた3つのモデルを展開しています。G440 MAXはオールラウンドに対応し、バランスの取れた性能を提供。G440 SFTはスライス軽減と高弾道を実現し、G440 LSTは低スピン性能と強い弾道を追求しています。
いずれも新技術「カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」を採用し、低重心化と高慣性モーメントを実現。自分に合ったモデルを選ぶことで、より安定した飛距離と弾道を手に入れることができるはずです。
記事編集者プロフィール
ゴルフドゥ!オンラインショップ編集部
会社名 | 株式会社ゴルフ・ドゥ |
所在地 | 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-1 |
会社設立 | 2000年4月 |
お問合せ | https://www.golfdo.com/inquiry/ |