初心者であれ上級者であれ「ドライバーで遠くに飛ばすのが好き!」というゴルファーは多いでしょう。一打目で使われ、一番飛距離を出せるクラブです。プレーの中でも非常に重要であるため、クラブ選びの失敗はしたくないですよね。
ドライバーの性能は年々進化していますが、どのドライバーが自分に合っているのか分からない、という方は意外と多くおられます。そこで今回は、2021年発売モデルから人気ドライバー6本を試打し、打感や操作性、構えやすさ、振り心地などの感想やレビューをご紹介します。
また気になるお値段も中古相場が徐々に下がってきており、お買い求めやすくなってきました。是非、クラブ選びに役立ててください。
目次
人気ドライバーを6本打ち比べ
今回打ち比べるドライバーのスペックは、ロフト角9~10.5°、フレックスはSです。
ロフト角10.5°がアマチュア男性ゴルファーには合いやすいと言われており、球もつかまりやすく、上がりやすいです。シャフトも程良い硬さなので無理せず、打ちやすいスペックのドライバーを選んでいます。
試打テスターは、橋本好功ティーチングプロです。ご自身で財界人・著名人を顧客にもち、主に2:1のプライベートレッスンで活動しています。
SIM2 MAX(テーラーメイド)
従来のチタン素材よりも比重の軽いアルミニウムを採用し、ソールもすべてカーボンで軽量&高強度を実現。溶接を必要としないボディ一体型の新構造になっており、深・低重心設計を可能です。また、ツイストフェースも搭載しており、球の曲がりを低減し飛距離性能をアップしています。革新的なテクノロジーで、球が上がりやすく、よりやさしいドライバーになっています。
構えた印象は?
『視覚的に、フェースが右を向いているように見えますね。そのため、普段から左に曲がってしまう人にはピッタリだと思います。』
試打した感想とレビュー
『シャフトがよくしなり、クラブヘッドが勝手に走ってくれる感じ。そのため、小細工なしで安心して振り切れますね。球も上がりやすいです。テーラーメイドのテクノロジーのお陰だと思います。打感・打音は柔らかめです。響き渡る打音としっかりした打感が欲しい人は少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。』
【試打クラブのスペック】ロフト角10.5°/ライ角56°/ヘッド体積460cc/長さ45.75インチ/硬度S/トルク4.4/重量300g
G425 MAX(ピン)
長年培ってきた技術やノウハウが満載のPINGのG425シリーズ。まず高慣性モーメントでヘッドがぶれず、ミスヒットにも強いです。また、深低重心なので、低ロフトでも高打ちだし&低スピンを生み出します。誰が打ってもパフォーマンスを発揮できるドライバーです。
構えた印象は?
『まず、ヘッドが大きく見え安心感がありますが、シャフトも短めなので他のクラブに比べても全体的に短く感じます。構えた感じは、しっかりつかまえてくれそうな印象があります。』
試打した感想とレビュー
『シャフトがしっかりしており、しなりが少ないです。また、はじきがなくヘッドが後からくる感じがします。その為、ヘッドスピードの速い人には良いと思います。ヘッドがぶれないと謳っているのも納得できるほど、フェースのどこにあたっても真っすぐ飛びます。ぶれないという面で、かなり高評価ですね。つかまりもよく、右に行ってしまう人には最適です。ただ、やはりヘッドサイズの大きさから、操作性はイマイチ。自分の手で操作したい人はハマらないかもしれません。』
【試打クラブのスペック】ロフト角10.5°/ライ角59.5°/ヘッド体積460cc/長さ45.25インチ/硬度S/トルク2.9/重量301g
エピックマックス(キャロウェイ)
キャロウェイのEPICシリーズの中でも「EPIC MAX」はシャフト・総重量が軽いため振りやすく、球のつかまりもよく前に飛ばしやすいクラブになっています。スライス気味のボールになることが多いゴルファーの打点位置の傾向を考慮しながら、AIが設計したというフェースは、どの部分でヒットしてもこれまでにないほどのボールスピードを実現。飛距離性能も大幅にアップしていました。
構えた印象は?
『まず、ヘッドが小ぶりに見えますね。そのため、操作性もとても良さそうに思います。また、ヘッドのすわりが非常によく構えやすいです。素振りした感じは、全体的にすごく軽く感じますね。』
試打した感想とレビュー
『今回試打した中では一番シャフトが軟らかく感じました。フェースのどこに当たっても比較的ボールが上がりやすいので、ミートの安定しない人にはぴったりだと思います。ブレにくいですし、出だし角がすごくいいです。また、重すぎず軽すぎずとてもバランスが良いクラブだと思います。総合的に見ても完成度が高く、私の好みにピッタリ合うドライバーです。』
【試打クラブのスペック】ロフト角10.5°/ライ角59°/ヘッド体積460cc/長さ45.75インチ/硬度S/トルク5.8/重量288g
TSi2(タイトリスト)
航空宇宙の分野で使われてきた強靭性の特殊金属「ATI 425チタン」を使用。フェースの広範囲で、驚きのボールスピードを発揮。平均飛距離を大きく伸ばしてくれます。タイトリストというと、少し難しいイメージがある人も多いかと思いますが、そのイメージを払拭するような、とてもやさしくミスヒットにも強いドライバーです。
構えた印象は?
『ヘッドが軽く・手元が重く感じます。クラブが低重心なので、ボールが上がりやすそうな感じがしますね。フェースがストレートなので、左にいきにくそうで良いです。非常に構えやすいですね。』
試打した感想とレビュー
『シャフト先端が軟らかく感じます。遠心力がかかりやすいので、あまりヘッドスピードの速くない人におすすめですね。また、球が上がりやすいので球の上がらない人にも最適です。反対に、私には少しヘッドが軽すぎる気がしました。操作性はイマイチかもしれないです。今回打ち比べた中では、当たったら一番飛びそうな気がします。昔の打ちにくいイメージと随分変わりやさしいクラブになりましたね。』
【試打クラブのスペック】ロフト角10.0°/ライ角58.5°/ヘッド体積460cc/長さ45.5インチ/硬度S/トルク5.8/重量312g
SIM2 MAX-D(テーラーメイド)
テーラーメイド「SIM2 MAX」と同じ「SIMシリーズ」。SIM2 MAX同様、アルミニウムを採用し、フルカーボンソールで軽量&高強度を実現しています。SIMシリーズの中で『SIM2 MAX』が一番スタンダードなモデルで、SIM2 MAX-DはSIM2 MAXと比べるとウェイトがヒール寄りなので、フェースが返りやすくドロー回転がかかりやすくなります。
構えた感じは?
『同シリーズのSIM MAXと違い、ストレートなフェイスで、まっすぐ見え私としてはとても構えやすいですね。』
試打した感想とレビュー
『SIM MAX同様に打感・打音は柔らかめですが、しっかりボールをつかまえてくれてドロー弾道が打ちやすいです。ロフト角9°ですが、他と比べても球が上がりやすい気がします。フェースのどこにあたっても比較的に球が打ちあがります。操作性もよく、他のSIMシリーズのドライバーと比べてもやさしいモデルですね。シャフトがしっかりしているので、力のあるハードヒッターの人にはピッタリなのではないでしょうか。』
【試打クラブのスペック】ロフト角9°/ライ角56°/ヘッド体積460cc/長さ45.75インチ/硬度S/トルク4.4/重量299g
ZX5(スリクソン)
剛性の高いエリアと低いエリアを交互に配置した4層構造で、大きなたわみを生み出し反発性能を大幅に向上しています。ヘッドの直進性が高く、自然に球がつかまりストレートボールが打ちやすく大きな飛距離が得られます。
構えた感じは?
『ヘッド側が重く、手元が軽い感じがします。シャローフェースなので、ボールが上がりやすいのではないでしょうか。ヘッドが小ぶりなので操作性も良いと思います。
フェースもストレート、デザインもシンプルなので、クセがないように思います。』
試打した感想とレビュー
『打音が甲高い音ですごくいいですね。気持ちよく打たせてくれるようなクラブです。適度なつかまりのよさと打球の上がりやすさがあります。自然と高さを出して飛距離を上げてくれるやさしいドライバーだと思います。あまり力がない人にもおすすめですね。』
【試打クラブのスペック】ロフト角10.5°/ライ角59°/ヘッド体積460cc/長さ45.25インチ/硬度S/トルク6.6/重量200g
まとめ
今回、試打した橋本プロによるクラブのおすすめ順をまとめました。こちらも、是非参考にしてみてくださいね。
1位 EPIC MAX(キャロウェイ)
2位 SIM2 MAX-D(テーラーメイド)
3位 TSi2(タイトリスト)
4位 ZX5(スリクソン)
5位 G425 MAX(ピン)
6位 SIM2 MAX(テーラーメイド)
『エピックマックスドライバーは軽すぎず、重すぎずのバランスが非常に良く、そしてヘッドのすわりが良く構えやすかった。かなり完成度が高いなと印象を受けたので、高評価にしました。ただ、ヘッドが小ぶりなので、大きいサイズから買い替える人は本当に当たるのか不安になるかもしれませんね。タイトリストは完全に昔に比べてやさしくなりました。難しいという印象を持っている人も一度、試打してみて欲しいですね。』