
今回、打ち比べ紹介するクラブはブリヂストンの「Bシリーズ」ドライバー。2021年に登場した本シリーズはアスリート向けとなるツアーシリーズと、万人向けのJGRを統合した新シリーズとしてリリースされました。
2024年には最新作も登場し、初心者から上級者まで幅広いプレイヤーに対応する3モデルが展開。各性能を理解し、適切なクラブを選択することで誰でも高いパフォーマンスが発揮できるシリーズとして人気を博しています。
試打は「PGM ゴルフアカデミー 銀座」にて実施。レッスンインストラクターの川合 杏奈さんによる感想を元にお伝えします。女性プレイヤー目線での意見もご参考にしてみてください。
川合 杏奈さんプロフィール
● ライセンス:USGTFティーチングプロ レベル3
● 経歴:大阪学院大学ゴルフ部出身
● 得意クラブ:ドライバーとパター
● 得意レッスン:基礎から応用までレベルに応じたレッスン
目次
ブリヂストンのドライバーは進化し続けている!Bシリーズを徹底解説
ブリヂストンは1964年のゴルフクラブ生産開始以降、これまでに数多くのシリーズをリリースしてきました。
かつてはツアープロ向けのクラブを中心に展開し、ジャンボ尾崎や宮里藍の活躍を通して、一躍人気クラブメーカーに躍り出たブリヂストン。
しかし、2015年の「JGRシリーズ」以降は初心者〜中級者もターゲットにしたモデルも取り扱い始め、現在では幅広いプレイヤーに合わせた選択肢の多さが魅力となっています。
2021年に登場した「Bシリーズ」では、ブリヂストンが長年得意としてきたアスリート向けシリーズと「JGRシリーズ」を統合して誕生しました。
主に以下の3タイプに分類されており、どんなプレイヤーでも自身にあったモデルが見つかるはずです。
● B1:左を恐れずに狙うがコンセプト
● B2:つかまえて飛ばすがコンセプト
● B3:ブレずにまっすぐ飛ばすがコンセプト
それぞれの中でも「ST」や「HT」といったシリーズに枝分けされていますので、それぞれの特徴や性能、試打した感想を以降で確認していきましょう。また、中古販売価格の相場(2025年1月時点)も載せていますので購入時の参考にしてみてください。
B1 ドライバー

特徴・製品スペック
2021年にリリースされた「B1」ドライバーは、高い飛距離性能を持ちながらもコントロールしやすい点が特徴です。
フェースミーリングのため、安定した低スピンが実現しており、適度な操作性とミスへの強さを兼ね備えました。ヘッド挙動の安定性も高められているため、プレイヤーの意思でフェイスのコントロールがやりやすいです。
現在流行している深重心設計、高慣性モーメントといった性能がいまいちマッチしないと考えるプレイヤーにおすすめできるでしょう。
発売年 | 2021年 |
シャフト | ツアーAD BS-6 |
推奨レベル | 中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | S |
長さ(インチ) | 45.25 |
重さ(g) | 307 |
定価 | 82,500円 |
中古売価相場 | 18,000~28,000円 |
試打した印象
シャフトはTour ADの「BS6(フレックスS)」、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード40m/s時での総飛距離は215ヤードを記録しました。
楽にためができる印象を抱くドライバーであり、無理してボールを捕まえにいかなくても容易にボールを捉えることができるでしょう。
どんなゴルファーに向いているか
ボールを無理なく捕まえることができるドライバーなので、ボールを捉えることに苦手意識を持つプレイヤーにおすすめしたいです。洋梨系の小さいヘッドを好む方にもマッチするはずです。
また、スイングのためを作ることが難しいと感じている方にもおすすめ。そのため、シンプルに振り抜きたいと考えているプレイヤーも「B1」の使用を検討して欲しい1本です。
B1 ST ドライバー

特徴・スペック
2023年にリリースされた「B1 ST」ドライバーは、食いつきの良いフェースを実現させることで安定したスピン量を実現させています。
強弾道を打ちやすく設計されているため、中弾道や高初速のハードヒッターほどボールを飛ばしやすくなるでしょう。プロ〜上級者の要求に対応する新構造となっており、低スピンと強弾道を求めるプレイヤーにおすすめ。
フェース側に2箇所、バック側に1箇所と合計3箇所のウェイト可変機構を搭載しており、計14パターンにものぼるより精細なチューニングも可能です。
密度を上げ、食いつきを向上させた新たなミーリングを採用することで、スピンを抑制しつつもボールの直進性を高めることに成功しました。
発売年 | 2023年 |
シャフト | VENTUS BS6 |
推奨レベル | 中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | S |
長さ(インチ) | 45.25 |
重さ(g) | 308 |
定価 | 88,000円 |
中古売価相場 | 38,000~59,000円 |
試打した印象
シャフトはVENTUSの「BS6(フレックスS)」、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード38m/s時での総飛距離は221ヤードを記録しました。
ドライバーが勝手にボールを捉えてくれるといった余計な癖がなく、とても楽に振り抜けるドライバーという印象を受けます。
先程の「B1」と比較して、ボールを真っ直ぐ弾く感覚が強くあります。そのため、ヘッドのフリ抜きやすさを重視する方はこちらの「B1 ST」がしっくりくると思います。
どんなゴルファーに向いているか
飛距離が落ちてきたと感じているが、ドライバーのスペックを落としたくないと考えるプレイヤーにおすすめしたいです。
洋梨系の小さいヘッドである「B1」と比較して、空気抵抗に強い平たいヘッドを持つ「B1 ST」ですので、ヘッド形状の違いで選ぶのもいいかもしれません。
B2 ドライバー

特徴・スペック
2021年にリリースされた「B2」ドライバーは、「JGRシリーズ」の後継機に位置づけられており、高いつかまり性能が大きな特徴です。
フェースリーミングの改良、クラウンのたわみを平均的に最適化させると同時に、パワーサスペンションの軽量化を行いました。シャローでもなく、ディープでもない丸型のヘッド形状は各種ドライバーの中でも王道と呼べるでしょう。
スライスといったミスを軽減したいと考えるアベレージゴルファーにとって使用しやすく、ブリヂストンの中でも特に人気の高いドライバーとなっています。
発売年 | 2021年 |
シャフト | Diamana BS50 |
推奨レベル | 初中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | S、SR、R |
長さ(インチ) | 45.25 |
重さ(g) | 298 |
調子 | 中 |
定価 | 77,000円 |
中古売価相場 | 20,000~31,000円 |
試打した印象
シャフトはDiamanaの「BS50(S)」 、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード38m/s時での総飛距離は213ヤードを記録しました。
まず、持った時の印象としてとても軽いという印象を受けます。「B1」と同じく、ためを作ることなく素直にスイングするだけで振れる楽なドライバーだといえるでしょう。
どんなゴルファーに向いているか
真っ直ぐなスイングができますので、クラブの重みを感じながら振り抜くよりも、スピード感を持ったスイングを求める方におすすめできると思います。
スッと楽に振り抜けるドライバーを探している方は、ぜひ一度試し打ちしてみてください。
B2 HT ドライバー

特徴・スペック
2023年にリリースされた「B2 HT」ドライバーは、抜群のつかまり感と同時に、高弾道で優しく飛ばせる点が大きな特徴。
ヘッドスピードが40m/s前後において、最も最適なスイングができるよう設計されているため、アベレージゴルファーがハイドローを打ちやすくなるでしょう。
シリーズの中でも「JGR」と「B2」を継承した位置づけとなっておりますので、より性能の高いドライバーを求める方にもおすすめとなります。新たにウェイト可変機構を搭載しているため、弾道コントロールも自在に可能です。
「Bシリーズ」の中でも最もスタンダードな性能を持っているため、迷ったらまずは試してほしい1本です。
発売年 | 2023年 |
シャフト | VANQUISH BS50 |
推奨レベル | 初中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | S、SR、R |
長さ(インチ) | 45.25 |
重さ(g) | 296 |
調子 | 中 |
定価 | 85,800円 |
中古売価相場 | 37,000~57,000円 |
試打した印象
シャフトはVANQUISHの「BS50(フレックスS)」、ロフト角は10.5度を試打。ヘッドスピード39m/s時での総飛距離は218ヤードを記録しました。
まず、ボールの飛び出しが強い印象を受けます。スイング時にシャフトをしならせた、インパクトを合わせたという感覚はなかったのですが、結果的に飛距離が出ました。
ボールを飛ばそうという意識がなくても、楽に飛ばせるドライバーだと感じます。シャフトはフレックスSですが、ヘッドスピード39m/sでも十分楽に飛ばせました。
どんなゴルファーに向いているか
ボールに力を入れにくく、向かい風といったシーンでのドライバーショットに苦手意識を持つ方におすすめしたいです。
また、ボールの弾道が上がらないといった悩みを持つプレイヤーにもぜひ一度試して欲しいですね。
B3 DD ドライバー

特徴・スペック
2022年にリリースされた「B3 DD(ドロードライブ)」ドライバーは、シリーズの中でもボールの捕まりを重視した軽量タイプに位置づけられています。
総重量が軽いため、ヘッドスピードが40m/s以下の方でも無理なくボールがとばせるよう、ヘッドのたわみやすさを調整。ヘッドスピードが平均に届かないプレイヤーであっても、飛距離を出しやすくなっています。
また、トゥ、ヒールのミーリングをセンターに対して2倍の粗さにすることで、オフセンターヒット時のスピンを抑制して直進性を向上させています。そのため、スライスといったミスを恐れることなく、安定した飛距離を求めるプレイヤーにおすすめといえるでしょう。
発売年 | 2022年 |
シャフト | TENSEI BS RED 40 |
推奨レベル | 初中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | SR、R |
長さ(インチ) | 45.75 |
重さ(g) | 280 |
調子 | 中 |
定価 | 96,800円 |
中古売価相場 | 22,000~34,000円 |
試打した印象
シャフトはTENSEIの「RED40(SR)」、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード39m/s時での総飛距離は223ヤードを記録しました。
まず、ボールが捕まりやすいクラブになっているという印象を受けます。「B1」「B2」と比較して、ボールの飛距離性能が圧倒的に向上しています。この点はヘッドスピードと総飛距離の数字にもしっかりと現れました。
どんなゴルファーに向いているか
非常にボールを捕まえやすいドライバーですので、ボールを捉えることに苦手意識を持っているプレイヤーにおすすめです。ミスを怖がらずに飛距離を出したいと考える方にも、一度使って欲しいですね。
また、高い飛距離性能を持つドライバーなので、飛距離が落ちてきたと悩むプレイヤーにもおすすめといえるでしょう。
B3 SD ドライバー

特徴・スペック
2023年にリリースされた「B3 SD(ストレートドライブ)」ドライバーは、ブリヂストン独自の新設計カーボンモノコックボディによって、従来では難しかった高性能と軽量を実現させました。
ヘッドはオーソドックスな形状でありながらも、慣性モーメントが非常に大きく、直進性の高い弾道が大きな特徴。従来品の約2倍となる40gもの余剰重量を求めるヘッド機能に合わせて、新たなヘッドを配置しています。
軽量で振りにいきながらも、慣性モーメントによる直進性が同時に手に入る「軽いのにブレない」ドライバーといえるでしょう。
発売年 | 2022年 |
シャフト | TENSEI BS RED 40 |
推奨レベル | 初中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | SR、R |
長さ(インチ) | 45.75 |
重さ(g) | 280 |
調子 | 中 |
定価 | 96,800円 |
中古売価相場 | 22,000~34,000円 |
試打した印象
シャフトはTENSEIの「BS RED40(SR)」、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード39m/s時での総飛距離は223ヤードを記録しました。
先程の「B3 DD」と比較して、ヘッドの動きが非常にシンプルな印象を受けるのが特徴。ボールの捕まり性能が高い「B3 DD」よりも、素直にシャフトの動きがスイングとヘッドに伝わります。
ヘッドがボールを捕まえてくれるといった感覚はなく、スイングの力がボールにそのまま向かっていくイメージです。
どんなゴルファーに向いているか
素直なスイングが楽しめますので、ドライバーショットが好きなプレイヤーにおすすめしたいです。
ドライバーの性能に左右されずに、自分のスイングがそのままボールに反映して欲しいと考えるプレイヤーは一度試して欲しいですね。
フェードヒッターの方であれば、気持ちいいスイングが楽しめるでしょう。
B3 MAX ドライバー

特徴・スペック
2024年にリリースされた「B3 MAX」ドライバーは、シリーズの中でも最も最新のモデルとなります。
カーボンモノコックボディによる軽量化と同時に、インパクトの力を逃さないバイティングフェースの組み合わせによって、易しくブレずに真っ直ぐ大きく飛ばすことが可能になっています。
高MOI設計にやや低いスピンが特徴の9.5度と、ブレずに易しく飛ばしやすい10.5度の2パターンで展開。10.5度のクラブ慣性モーメント値は「Bシリーズ」の中でも最大となっています。
本格的なドライバーでありながらも、易しく使えて、飛距離も出せるといったドライバーを探している方におすすめ。
発売年 | 2024年 |
シャフト | VANQUISH BS40 for MAX |
推奨レベル | 初中級者向け |
ヘッド体積(cc) | 460 |
ロフト(°) | 9.5、10.5 |
フレックス | S、SR、R |
長さ(インチ) | 45.5 |
重さ(g) | S/291 |
調子 | 中 |
定価 | 96,800円 |
中古売価相場 | 22,000~34,000円 |
試打した印象
シャフトはVANQUISHの「BS40フォーマックス(フレックスS)」、ロフト角は9.5度を試打。ヘッドスピード39m/s時での総飛距離は219ヤードを記録しました。
第一印象として「どっしり」している印象を受けます。さらに、ボールを捉える性能が高い「B3 DD」と素直なスイングができる「B3 SD」と比較して、ヘッドの安定感が非常に高くなっています。
また、ミスも出にくい設計になっているので、しっかり振り抜いた楽なスイングが楽しめるドライバーだといえるでしょう。
どんなゴルファーに向いているか
手先の力が強い方など、ヘッドの振り抜き感が分かりにくいと思っているプレイヤーに試して欲しいですね。
一度振ってもらえれば、そういった感覚が容易に確かめられるはずです。ミスを減らし、安定感のあるプレイを求めるプレイヤーにもおすすめといえるでしょう。
Bシリーズのドライバーをお得に買うなら

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まとめ
本記事ではブリヂストンの「Bシリーズ」ドライバーの各モデルについて、それぞれの特徴に加えて、そしてどういったプレイヤーに向いているのかを解説しました。
ヘッドの挙動が各モデルによってことなるため、まずは同じシャフトを使用して打ち比べることをおすすめします。ヘッドの違いを感じ、適切なモデルを見つけた後、さらにシャフトを合わせることで各プレイヤーの細かい悩みに対応したドライバーが完成するでしょう。
出したくないミス、理想とするボールをイメージしつつ各モデルを試打すれば、必ず自分の理想とするプレイに近づけるはず。まずは一度振っていただき、それぞれのモデルが持つ特徴を感じてみてください。本記事を読んで気になったという方は、ぜひ一度「ゴルフ・ドゥ」での購入をご検討ください。
記事編集者プロフィール
ゴルフドゥ!オンラインショップ編集部
会社名 | 株式会社ゴルフ・ドゥ |
所在地 | 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-1 |
会社設立 | 2000年4月 |
お問合せ | https://www.golfdo.com/inquiry/ |