ゴルフの上達法やお悩み別の改善法、クラブの選び方などをレクチャー!
幅広い層のゴルファーをサポートする情報サイトです。

タイトリスト ドライバーのおすすめは?腕前別に歴代シリーズから人気モデルや選び方を解説

ゴルフギアの選び方
タイトリスト ドライバー

1932年にボールメーカーとして創業したアクシネットは、1990年代後半にはボールとクラブの総合メーカーとして地位を確立しました。

そのきっかけとなったのが1997年に発売されたチタニウム975D。全盛期のタイガー・ウッズがグランドスラムを達成するなど数々の伝説を作ったドライバーです。

その系譜は900シリーズ、TS、TSi、TSRへと受け継がれ、直近5年間連続でPGAツアー使用率ナンバーワンドライバーの座を守り続けています。

タイトリストドライバーの特徴

タイトリストのドライバーの真骨頂といえるのが、チタニウム975D以来の美しい形状と心地よい打感、それにともなう優れた操作性です。

ソールデザインはいたってシンプル。ライバルモデルのような目立つギミック(仕掛け)も少なく、玄人受けする印象ですが、歴代モデルにはその時代の最先端のテクノロジーが搭載されてきました。

たとえば、チタニウム975Dの特徴的なロングホーゼル&ボアスルーはヘッドとシャフトを一体化することでエネルギー伝達効率を高め飛距離アップを実現するための構造です。

また、2000年代前半の905や907シリーズには時代を先取りしたマルチマテリアルデザインが採用されていました。そして近年のTS、TSi、TSRシリーズにはボールスピードを上げるための様々な技術が詰め込まれ、ライバルに負けない飛びを実現しています。

上級者が満足できる高いカスタマイズ性・打感・構えやすさ

タイトリストドライバーが多くのツアープロやアマチュア上級者に支持される理由は飛び以外にも多々あります。一つはカスタマイズ性の高さです。

TS以降のモデルでは4タイプものヘッドから体力や技術レベルに応じたものを選べるようになり、シャフトも複数のオリジナルとツアーで定評のモデルがラインナップされています。

また、910Dからは弾道をカスタマイズするシュアフィットホーゼルが搭載されていますが、ロフト角とライ角を独立して調整できるため顔の見え方やかまえやすさを犠牲にすることがありません。

そして、もう一つ見逃せないのがフルチタンにこだわっているところ。弾き感と食いつき感を兼ね備えた打感は自分の思い描く球筋で飛ばしたい上級者を満足させてくれます。

タイトリストドライバーの代表シリーズ

中古市場で手に入りやすく、かつ実用的なタイトリストのドライバーは900、TS、VGの3シリーズです。このうちもっとも歴史が長いのは900シリーズ。初代のプロチタニウム905(2005年発売)から最終モデルの917D(2016年発売)まで7代、14年間にわたって販売されました。

900シリーズに代わって2018年に登場したのがTSシリーズです。900シリーズ同様2年ごとにモデルチェンジを繰り返し、TSi(2020年発売)、TSR(2022年発売)へと進化しました。また、VG3は初代(2010年発売)から5代目(2017年発売)まで11年にわたって販売された日本専用モデルです。

TSR シリーズ(2022年)

「Titleist Speed Project」から生まれた第3世代、TSRシリーズの「R」には「Refined」(洗練された)「Repeatable speed」(スピードの再現性)などの意味が込められています。

TSRシリーズでもっとも洗練されたポイントとして挙げられるのは、プレーヤーのタイプに合わせて異なるフェース設計技術が採用されたことです。

TSR1、TSR2、TSR4ドライバーでは広いエリアで高初速の飛びを再現するマルチプラトーVFTフェースを搭載。重心設計とあいまって打点ブレに強いドライバーとなっています。

また、スピードリングVFTフェースを採用したTSR3ドライバーは打点の安定したプレーヤーが最高のボール初速と最大の飛距離を実現できるモデルです。

TSiシリーズ(2020年)

スピードアップのコンセプトをTSシリーズから受け継ぎ、さらに飛ぶクラブに進化させたのがTSiシリーズです。モデル名に追加された「i」は「innovation」(革新)「inertia」(慣性)「integration」(統合)「impact」(衝撃)を意味しますが、最も革新的なのはフェースです。

航空宇宙産業用に開発されたATI425チタンは強度が高くたわみ量が大きいため、ドライバーのフェースにはうってつけの素材で、ボール初速の大幅アップに貢献しています。

また、左右だけでなく上下、前後の慣性モーメントを適正化するマルチMOI設計が導入され、ボールスピードアップとスピン量の適正化により安定した飛距離と方向性を実現したシリーズです。

TSシリーズ(2018、2019年)

TSはゴルファーにさらなるスピード(すなわち飛距離)を提供するためにアクシネット社内で立ち上げられたプロジェクト「Titleist Speed Project」の頭文字です。

900シリーズの後継でありながら、最適重心を実現するための薄肉軽量チタンクラウン、エリア別に反発性能を最適化した超精密高初速フェース、空気抵抗を20%減らすストリームラインドシェイプなど設計を一新。

とくに一定方向に動き続けようとする慣性エネルギーをボールスピードに変換するTSスピード重心設計は画期的で、タイトリストの評価を「安定感はあるけれど飛ばない」から「コントローラブルで想像以上に飛ぶ」へと一変させたモデルです。また、TSシリーズからヘッドタイプが4種類に

VGシリーズ(~2018年)

グローバルモデルの900シリーズよりも軽量で振りやすい日本専用モデルとして開発されたのがVG3シリーズです。

2010年に登場した初代VG3ドライバーはロフト別重心設計による球のつかまりやすさが特徴。形状も丸型かつアップライトになりタイトリストらしくないとも評されましたが、やさしさをタイトリストらしく実現したというのが正当な評価でしょう。

ベテランや上級者に好まれたのは、かまえやすいストレートなフェースアングルと操作性の高さをイメージさせる分厚い打感です。歴代モデルはアベレージのスライサーからシニアプロまで使えるドライバーとして人気を集めましたが、5代目の2018年モデルで役割を終え、TS1ドライバーにそのポジションを譲りました。

900シリーズ(~2016年)

名器といわれるチタニウム975Dの系譜に連なる900シリーズは、とくに、構えやすさ、打感、操作性にこだわるゴルファーに好まれてきました。

PGAツアープロの使用率も高くアスリート限定と思われがちですが、実際には幅広いゴルファーが使えるモデルです。

975Dにはヘッドスピード30m/s台のシニアアマから50m/sを超えるツアープロまで対応できるよう、6.5度から11.5度まで6種類ものロフトバリエーションが用意されていましたが、900シリーズではストレート弾道が打ちやすい深重心モデルと強弾道で操作性が高い浅重心モデルの2種類のヘッドを用意。

さらに910Dからはロフト・ライ角とスイングウエイトを調整できるシュアフィットツアーシステムが搭載され、ほとんどのゴルファーにフィッティングできるようになりました。

アスリート志向の上級者向けおすすめモデル

TS、TSi、TSRシリーズのドライバーにはそれぞれ4つのタイプが用意されています。ツアープロの使用者が多い「3」はシュアフィットホーゼルと重心調整機能によってさらにきめ細かく弾道のカスタマイズが可能。自分が理想とする弾道と飛距離を追求することができます。

また、「4」はヘッドがコンパクトかつ重心位置が浅いため、さらにロースピンの強い弾道で飛ばせます。

TSR4 (2022年発売)

タイトリスト TSR4 ドライバー

TSR4ドライバーはヘッドスピードが速くスピン量の多いプレーヤーのために開発されたモデルです。ヘッド体積は430ccでハードに叩けるイメージがあります。重心深度は浅く、スピン量が3000回転を超えるプレーヤーでも2000〜2500回転の適正値に収めることが可能で、吹け上がって飛ばない弾道を前に飛ぶ強弾道に変えることができます。

また、重心距離が短いため振り遅れにくく、さらにヘッドスピードを上げて振ることができ、フェースローテーションを使うタイプにもマッチします。前方と後方の2箇所のシュアフィットCGウエイトを交換することで、スピン量と打ち出し角を調整することが可能。フェースにはたわみやすいATI425チタンが採用されており、ボール初速がアップします。

▶TSR4ドライバーの在庫をみる

TS3(2018年発売)

タイトリスト TS3 ドライバー

軽量チタンクラウン、超精密高初速フェース、打ち出し角とスピンを最適化する重心位置、そして空気抵抗を減らす形状などすべてがボールスピードアップのための設計。

TS3ドライバーは前作917D3の進化版というより、まったく別のモデルといえるほど飛距離性能がアップしています。

また、このモデルにだけ搭載されたシュアフィットCGは、ウエイトを入れ替えることで重心をトゥ・ヒール方向に移動させ、ドロー、フェード、ストレートの弾道を調整できるほか、自分の打点にフェース面の重心点を一致させることでボールに伝達されるエネルギーを最大化し飛距離アップをねらう使い方もあります。

▶TS3ドライバーの在庫をみる

TS4(2019年発売)

タイトリスト TS4 ドライバー

TSシリーズは2018年秋にTS2とTS3ドライバーの2タイプで登場しましたが、翌年TS1とTS4ドライバーが追加されました。

TS4ドライバーはヘッド体積が430ccとコンパクトで重心距離も短く、ヘッドスピードの速いプレーヤーにはとくに振りやすく、フェースローテーションを使うタイプにもマッチします。

またTSシリーズの中でももっとも浅低重心設計で、スピンが多くて距離をロスしているプレーヤーも、ロースピン・中弾道で球を前に飛ばせるようになります。出回っているのはすべてカスタムモデルなので購入時に失敗しないためには、シャフトの種類だけでなく、レングス、重量・バランスなどスペックをよく確認する必要があります。

▶TS4ドライバーの在庫をみる

アベレージゴルファー向けのおすすめモデル

TS、TSi、TSRシリーズの4タイプのうち末尾に「1」がつくのはヘッド、シャフト、グリップが軽量でヘッドスピードが上がりやすいモデルです。

「2」は重心が深く慣性モーメントが最大。したがって打点ミスに強くストレートな弾道で飛ばしやすいモデルです。

「3」は操作性の高い上級者向けという位置付けですが、TSi3ドライバーは上下の慣性モーメントが比較的大きく球のつかまりもいいモデルです。

TSi1 (2021年発売)

タイトリスト TSi1 ドライバー

TSi1ドライバーは40グラム台の軽量シャフトを装着した総重量270グラム前後の超軽量モデルです。その軽さが生み出すヘッドスピードと航空宇宙工学から生まれたATI425チタンフェースの反発力が圧倒的なボール初速と飛距離を実現しています。

ヘッド重量が前作TS1よりも軽くなっているにも関わらず慣性モーメントはアップ。オフセンターヒットでも当たり負けしにくく、心地よい打感とあいまって爽快に振り抜けるクラブとなっています。

また、重心深度、重心角ともにタイトリスト史上最大級で、群を抜く球のつかまりと上がりやすさが、高弾道の大きなキャリーを実現してくれます。

▶TSi1ドライバーの在庫をみる

TSi3(2020年発売)

タイトリスト TSi3 ドライバー

新しいフェース素材ATI425チタンの採用や空力性能の向上により、TSi3ドライバーは前作を上回るボールスピードを実現しています。

タイトリスト初のスライド式ウエイト、シュアフィットCGトラックはフェース面上の重心(SS)をプレーヤー個々の打点に近づけることでエネルギー伝達効率を高めて飛距離を最大化するシステムです。その恩恵をもっとも受けられるのは打点の安定しているプレーヤーです。

しかし、マルチMOI設計によって全方向の慣性モーメントが大きく、打点がブレたときの打ち出し角やバックスピン量が安定するため、ヘッドスピードが速いけれど打点のミスが多いアベレージゴルファーにも大きな恩恵があります。

▶TSi3ドライバーの在庫をみる

TS1(2019年発売)

タイトリスト TS1 ドライバー

TS1ドライバーはTS2ドライバーよりも30グラムほど軽く、タイトリストを使いたいけれどヘッドスピード不足で球を上げるのがしんどい、少し楽に振って距離を出したいというプレーヤーのニーズに応えてくれるモデルです。

軽量とはいえ「タイトリストスピードプロジェクト」から生まれたヘッドとシャフトによってボールスピードがアップ。軽さによってフルに加速されたヘッドスピードとあいまってかつてない飛距離を実現してくれます。

また、十分に大きな慣性モーメントがミスをカバーしストレートかつ大きなキャリをもたらします。コストパフォーマンスまで含めて「初めてのタイトリスト」としてちょうどいいスペックです。

▶TS1ドライバーの在庫をみる

TS2(2018年発売)

タイトリスト TS2 ドライバー

反発エリアの広いフェースや最適な重心設計など独自のテクノロジーが詰め込まれたタイトリストスピードシャーシは安定した高初速と最適な打ち出し角・スピン量をもたらしてくれます。

それに加えて、慣性モーメントがシリーズの中でもっとも大きいTS2ドライバーは直進安定性がとても高く、キャッチコピーの「ストレートビッグドライブ」を体験させてくれるモデルです。深い重心深度と大きめの重心角により、球がつかまって上がりやすいのも特色。

クラブ重量がやや重いので平均以上のヘッドスピードは必要ですが、少し力のあるアベレージゴルファーやスライサーがミスを怖がらず安心して打てるドライバーです。

▶TS2ドライバーの在庫をみる

初心者から上級者まで使えるモデル

アベレージモデルの多くはスライス軽減のためにフェースが左を向くように作られていて、かまえにくく感じるプレーヤーもいます。

一方、軽量モデルや日本専用モデルを含め、すべてのタイトリストのドライバーのフェースはストレートもしくは右を向くように設計されており、プレーヤーの技術レベルに関わらずすんなりとかまえることができます。

また、適度に弾き感のある分厚い打感は、ヘッドスピードの速い人も遅い人も気持ちよく振れる理由です。

TSR1(2023年発売)

タイトリスト TSR1 ドライバー

TSR1ドライバーは、軽量ヘッド、シャフト、グリップを採用してクラブ総重量をTSR2ドライバーより30グラム以上も軽く仕上げたモデル。パワーのないプレーヤーでも振りやすく、ふだん通りのスイングでヘッドスピードを上げることができます。

また、軽量ヘッドの弱点は、重心をフェースセンターに配置してインパクトのエネルギーを効率よくボールに伝えることでカバー。

さらにたわみやすいATI425チタン素材によるマルチプラトーVFTフェースはオフセンターヒットに強く、ボールスピードのロスを最小限に止めてくれるため、最大飛距離も平均飛距離も更新が期待できます。

▶TSR1ドライバーの在庫をみる

TSi2(2020年発売)

タイトリスト TSi2 ドライバー

かつての907D1ドライバーを思い出させるような三角おむすび型は慣性モーメントを追求するのに有利な形状です。実際、TSi2ドライバーの慣性モーメントはタイトリストのドライバー史上最大で、ストレートな弾道で飛ばせるクラブとなっています。

また、重心設計は短重心かつ超深重心で球が上がりやすくつかまりやすいことも特徴です。フェース素材には強靱でたわみやすいATI425チタンを採用して広い反発エリアを実現、左右上下の打点のミスにとても強いドライバーです。

シャフトは40グラム台の軽量タイプと50グラム台のしっかりしたタイプのほか、プレミアムシャフトとしてツアーAD DIをラインナップ。シニア、アベレージからアスリートまで幅広いプレーヤーに対応しています。

TSi2ドライバーの在庫をみる

VG3(2018年発売)

タイトリスト VG3 ドライバー

日本人ゴルファーのために開発されたVG3。5代目のVG3ドライバーはシリーズでもっともやさしく飛ばせるモデルです。

小さな穴をあけて軽量化したチタンクラウンにカーボンクラウンを積層するチーターテクノロジーにより、フルチタンヘッドの爽快な打球音と低深重心設計を両立。その結果、歴代VG3ドライバーの中で最大化された慣性モーメントと重心角がスライサーにもストレートボールを打たせてくれます。

また、鍛造スピードフェースは高いボール初速を実現。手元重心で振り抜きのいいオリジナルシャフトがヘッドを加速させさらに飛距離を伸ばしてくれます。280グラム前後のヘッド重量はシニアプレーヤーにも振りやすく、ストレートなフェースと上質な打球音はベテランゴルファーも満足させてくれます。

▶VG3ドライバーの在庫をみる

まとめ

PGAツアーで高い使用率を誇るタイトリストのドライバーはアマチュアにとって憧れの的ですが、その反面、敷居の高さを感じている人も多いことでしょう。

しかし、とくに最近のモデルはヘッドのバリエーションが豊富で、調整機能も充実しているため幅広い年齢層や技術レベルのプレーヤーにフィットします。

タイトリストらしい美しい顔、心地よい打感、優れた操作性と大きな飛びは一度味わえば病みつきになるはず。自分にとっていちばん振りやすくもっとも飛ばせるタイトリストドライバーを見つけてください。

ゴルフドゥ!オンラインショップ監修
2024年3月