ゴルフの上達法やお悩み別の改善法、クラブの選び方などをレクチャー!
幅広い層のゴルファーをサポートする情報サイトです。

飛ばしの秘訣!ドライバーのヘッドスピードの上げ方をご紹介

悩みに効く

飛距離をあと10ヤード伸ばしたい、ただ伸び悩んでいるのに改善方法がわからないという方は多くいらっしゃいます。そこでまず今回は飛びの3要素の「スピード」「打ち出し角度」「スピン」のうちの特に「スピード」に焦点を当てて解説していきます。

「振る」事を改めて覚えよう

「振る」事を改めて覚えよう
基本となるのは「振る」動作です。スイングの際の音や感覚を鍛える事で、より解像度の高いスイングが可能になり、スピードアップに繋げる事が可能です。

力は必要ない、むしろ邪魔?

ただ単純に「振る」のであれば動作としては赤ちゃんでもできるような簡単な事なのですが、ゴルフとなると余計な力が先行して途端に振る事が難しくなってしまいます。ボールを1ヤードでも遠くへ飛ばす意識が強く出てしまうと、力に頼ってしまうのが問題点です。

ショットの表現方法としてボールを「打つ」「叩く」などと言いますが、実際のイメージと比べると少し力任せで固い表現かもしれません。

できるだけ柔らかく自然に心がけて「弾く」というようなイメージを持つと良いのではないでしょうか。「叩く」や「打つ」ではなく、ボールを「弾く」イメージを持ってみましょう。これだけでリラックス感が出てくる方もいるはずです。

さらにクラブは先端が重く、手元が軽い特徴なので叩き降ろすのではなく、引っ張り降ろす意識が重要です。シャフトを最大限にしならせて仕事をさせるには鋭角に叩き降ろしてはいけません。普段から左腕だけで素振りをしてクラブを引っ張り降ろす感覚をクセ付けましょう。

練習場でなくても振るトレーニングはできる

ゴルフスイングにおける振る動作の目的は、インパクト直後に最大のヘッドスピードが出るようにする事です。まずは何を使えば効率よくトレーニングできるかをまず考えましょう。結論から言うと「軽い物を目一杯振る事」です。

つまり不要なドライバーのヘッドを取り外してシャフトだけの状態で思いっきり振るのが手軽でおすすめです。長めのスポーツタオルもよく聞く話ですが、柔らかすぎるのがやや難点なので、出来れば前述の方法で行いましょう。

ドリルとして目一杯の素振り10回を2セット×1日2回。最初はこれだけでかなりの疲労感になるはずです。必ず連続して行うのではなく、1素振りごとにきちんとアドレスして意識を整えてから振るようにしてください。

気を付けて頂きたいのが、「重い物を思いっきり振る」のはダメではありませんが注意が必要です。ティーショット直前やプレー中でクラブ数本持って思いっきり振っている方も居ますが、重い物を振って瞬間的にクラブが軽く感じて、速く振れるかもしれませんがアプローチやパットに悪影響を与えます。重い物はバランスを整えるためにゆっくり大きくが原則です。

目を閉じてバランスを鍛える

振る事が出来ても、「回転の軸(バランス)」がしっかりしていないとクラブの面もしくは芯に当たってくれません。いくらヘッドスピードがアップしても芯を外していては当然飛距離は望めないでしょう。

多少スピードが遅くても芯に当たっている打球の方が飛ぶのは必然です。見落とされがちですが、スピードを上げるだけではだめで、下記のボールに対しての「バランス3方向」を理解しておく事が重要です。

上下のバランス(俗に言うヘッドアップ、上体の伸び上り)
①上下のバランス(俗に言うヘッドアップ、上体の伸び上り)

左右のバランス(俗に言うスエ―)
②左右のバランス(俗に言うスエ―)


③前後のバランス(俗に言う肩スイッチ・お尻スイッチができていない)
※トップでは右のお尻が椅子の背もたれに接している

どのバランスが崩れてもミート率は激減します。普段調子の良い時、悪い時の差が大きい方はぜひ、どのバランスが悪いのか必ず確認する事をお勧めします。

自分のバランスが把握できたら目を閉じて素振りを行ってみましょう。目からの情報が破断されると、細部まで身体の動きが意識できます。最初は目を閉じてゆっくり振るだけでも難しいと思います。

しかし、続ける事で重心バランスを意識しながらしっかり振る事ができるようになります。振る事だけに執着せず、このような地味な鍛錬も必要です。ラウンドでドライバーショットが成功し、フィニッシュで3秒程度止まっていられるぐらいになるとカッコイイですよね。

そして更なるステップアップした練習ですが、やや重量のある棒状(ドライバーより長目)の物を大きく振る事です。スピードは出す必要ありません。長くて重い物を振る時はゆっくり大きくがポイントです。体幹が養われ、軸がしっかりしてくるでしょう。

「振る」だけでは不十分な理由

「振る」動作への意識が改善されたら、続いて「身体の回転」について考えていきましょう。

回転

腕が振れるようになり、クラブも振れるようになったら次に「身体の回転」が必要になってきます。この回転が無いと充分な加速が得られません。

回転
トップポジションから力任せの方は手元が一番早く動き出します。結果的に外側(アウトサイド)から引っかき降ろすような手打ちになって身体の役目が果たされません。

トップから動く順番(運動連鎖)は、
①左足の踏み込み
②腰の回転開始
③左腕の引っ張り降ろし
となり、手元とクラブは一番最後に動きます。切り返しでは手元が置き去りになるぐらい大げさに最初は行ってみましょう。

連鎖②で左足の上で腰が回転している感覚が重要です。右足に体重が乗った状態での回転はボールに体重が乗らず、ダフリのミスも招きます。鏡を見ながらゆっくり体操感覚で動きのイメージを付けましょう。

スナップ

クラブを振り降ろす際、必ずリリースやスナップの問題が出てきます。正しく左腕で引き降ろされるとトップで作ったコックが概ね腰の高さまでキープされています。

その後、インパクトに向かって徐々にコックが解放(スナップやリリース)されていきます。厳密に表現するとインパクトでは完全にリリースはされていません。

手首も右肘も完全に解放されるのは打ち終わった後のフォロー側になります。先述の素振りでフォロー側で音を鳴らすトレーニングはここが決め手になるでしょう。

飛ばない方、飛ばせない方はこのリリースのタイミングを今一度確認してみてください。恐らく身体の右半身側で全てのリリースが終わってしまい、ビュン!と空を切る音も右側ではないでしょうか。

最初は難しいのでボールをミートしづらくなりますが、ゆっくり少しずつイメージを変えてみましょう。

ゴルフスイングの最速箇所

素振りをしている時のビュン!っという音は正に一番速く加速されている部分です。もうお解りの通り、ビュンの音は左側です。右側で音が鳴っている方はまだまだ力任せか左腕での引き降ろしができていない方です。

コツを掴むまでは時間が必要ですが、一度覚えてしまえばもっと楽にボールを飛ばせるようになるでしょう。

パワーの源となる下半身

最後に全てのパワーの源となる下半身の重要性とそのトレーニング方法についてご紹介します。

最速で振っても下半身の筋力が無ければ飛ばせない

バランス(体幹)を鍛えるためにも「長くてやや重めの物をゆっくり大きく振りましょう」と前の項目でご紹介しました。これだけでも十分に効果を期待できますが、更に下半身をうまく使い合わせることでパワー伝達が良くなります。

現在のスイング理論は、ミート率を上げるための理論というよりもボールに力を伝えるための伝達理論が主に目立ってきました。その中でも下半身の使い方がかなり注目されたり見直されたりして重要性が高い部分になってきたと言えます。

この後述する「下半身の使い方」に関しては優先順位はあまり高くありません。一般アマチュアの場合の優先順位はまず振る事です。次に身体を回す。最後に下半身の使い方と強化になります。もちろん技術者や選手たちは同時に並行して行います。

下半身が強化されれば、より一層のバランス力が身に付き、一段上のたくましいスイングになる事でしょう。

飛ばすための下半身トレーニング方法

代表的な下半身トレーニングとしては下記の3つが有効とされています。最初から全力で行うとケガの原因にもなりますのでゆっくり少しずつ様子を見ながら行って下さい。

ブルガリアンスクワット
① ブルガリアンスクワット
片方の足を椅子に乗せ、片足でスクワット。左右10回を週3回。慣れたら回数を増やす。

ペンギン歩きとつま先立ち歩き
② ペンギン歩きとつま先立ち歩き
両方の爪先を上げてかかと歩きや、逆に両方のかかとを上げて歩く事でひざ下が強化され蹴り込む力や踏ん張る力が培われます。(時間が有ればいつでも。電車の中でつり革に掴まりながらでもOK)

③ スカート広げ体操
スカートを1枚調達し、トップまではスカートの裾を広げない様に意識し、ダウンスイング以降では裾を最大に広げる様に腰を速く大きく切る!(インパクトの瞬間に最大に裾が広がればOK)

まとめ

誰もがヘッドスピードを上げて遠くに飛ばしたいと思っています。ですが、ヘッドスピードが上がれば飛距離も伸びると知っていても力に頼ってしまいがちです。クラブをいかに速く扱うか、いかに身体を速く回転させられるかを追求している方はとても少ないでしょう。

飛ばし屋と呼ばれる方々の「ドライビングコンテスト」ですが、多くの選手がしなりの多い柔らかめのシャフトを使用しているのをぜひ見てみてください。今一度、力から効率へと意識改革し、省エネスイングで飛ばしの楽しさを追求してみてはいかがでしょうか。