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シニア層でアイアンの飛距離が落ちた方、又は飛ばせない方の練習方法

悩みに効く
アイアンの飛距離が落ちたシニアゴルファーの練習方法

最近のゴルフ業界の傾向として、特にスイング理論を数字で表現しすぎるあまりにゴルフ本来の目的である「クラブを振る」、「いかに少ない打数でプレイするか」から遠ざかってしまっているのではないかと考えさせることが増えました。

特に年齢を重ねる度に、「ミート率?ダイナミックロフト?ランチアングル?」など横文字を並べられて、加えて数字でのアドバイスをされても、なかなかピンと来ないかもしれませんね。

ここでは、難しい数字の解釈は一度忘れ、少しだけ自分の体の感覚を取り戻し、より自然な状態での飛距離UPのための練習をご紹介します。

なぜ飛ばせていないのか(飛ばないのか)を確認する

まずは原因を究明することからスタートです。自分の癖やコツは染み付いてしまっていると、なかなか客観的に理解することは難しくなります。明確な基準を定めて、見直しを行いましょう。

スイング中、どこで一番早くヘッドが動くかを知る

多くの方は自分のスイングでどこが一番スピードが出ているのかを実は把握できていません。

ここで突然ですが、ひとつ質問です。
次のうち一番早くクラブを動かすべきエリアはどこでしょうか?

a.アドレス~トップスイングまで
b.トップスイング~インパクトまで
c.インパクト~フィニッシュまで

正解はcです。これは多くの方がbと勘違いされているかもしれません。
手元とクラブヘッドには距離が有り、手元がボール付近で最大のスピードを迎えてしまうと後から時間差で降りてくるクラブヘッドはすでに脱力された状態でインパクトを迎えてしまいます。Cエリア(左サイド)を一番早く振る事を意識するようにしましょう。

当たったらオシマイ!のスイングになっていないか?

ボールとクラブが衝突する瞬間「インパクト」。ここに最大の意識を集中させることはダメではありませんが、どうしても「叩く、打つ、ぶつける」など硬い意識になりがちです。

スイング本来の柔らかいイメージ「弾く、運ぶ、乗せる」という意識を持ちたいものです。100回休まず連続で素振りができる力加減でスイングできれば18ホールのラウンドも終始同じリズム・テンポでプレイできるでしょう。当然スコアUPに繋がります。

インパクトのフェイスが上向き、右向きになっていないか?

ハンドファースト
こちらも重要なポイントです。「ハンドファースト」の状態でインパクトを迎えているか否かが論点となるのですが、これは言い換えるとクラブフェイス面が構えた時よりも上向きになるのはNG!ということです。7番であれば6番の角度、6番であれば5番の角度とロフトを立ててインパクトを迎えるのが好ましいです。

また、ロフトは問題ないがフェイスが右向きでインパクトしている方も多くいます。目を閉じてスイングし、インパクト直前で止まってみましょう。その時、目を開けてフェイスが正しく真っすぐ目標を指していれば合格ですが、右を向いている方が多いでしょう。

飛距離アップの練習方法

飛ばせない理由が理解できてきたら、下記のようなドリルを実践していきましょう。

軽い物を思いっきり振る(左手甲に注意しながら)

軽い物を振る
Cエリアを一番速く振るためには「軽い物」を目一杯振る練習が有効です。
またフィニッシュまで加速を止めない、加速させ続ける意識も忘れてはいけません。長めのスポーツタオルやヘッドの付いていないシャフト、ホームセンターなどで売られている塩ビパイプを覆う筒状のスポンジなども代用品として良いでしょう。

これらで目一杯の素振りをしている時に、必ず「左手甲」を意識しながら練習します。
具体的にいうと下記の2点に意識を集中しましょう。

①トップで左手甲が甲側に折れていないこと
②インパクトでも左手甲が折れていないこと(ロフトが増えたインパクトNG)

長い棒をゆっくり大きく振ってみよう

飛距離を伸ばそうと考えているなら、素早く振る事だけでは不十分です。
上記の練習に加えて、次は長め(170cm~180cm程度)の棒(木材)を用意してください。棒は長ければ長いほど、当然重量も増えます。

これを庭先などでゆっくり大きくスローで振ってみます。自ずとバランス力UP、クラブ操作感覚の向上、ヘッドスピードが上がるので崩れやすい体幹が鍛えられます。(間違っても長くて重い物を目一杯に振らないように気をつけてください)

上の2つのドリルを交互に行う事で基礎レベルが変わってくるはずです。

クラブフェイスを大きくかぶせて打ってみる

クラブフェイスを大きくかぶせて打ってみる
ゴルフクラブは「先端が重く、シャフトの右側にヘッドが付いている」という特殊な構造になっています。

クラブを振り降ろしている最中、クラブが重い右側に倒れ、左手甲が上向きになりがちです。その状態のままインパクトを迎えると当然ボールは右に飛びだし、不必要に高さが出て飛距離ダウンとなります。

クラブは右側に対する耐久性が極めて弱く、多くの方がこの構造を知らないので引っ掛ける様に左へ飛ばそうとしてしまい、長いクラブ程スライスを助長させてしまいます。

そこでまずは、6番アイアンでクラブフェイス上部が時計の11時を指す様にしてグリップします。この時に手首を捻じって向けるのではなく、先にフェイスを向けてからそのままグリップします。

かなり左を向いて不安に感じるかもしれませんが、まずはフェイスの向きに惑わされずに打ってみましょう。思ったほど左へは飛ばないと思います。左に対する耐久性は強く、フェイスを被せてもある程度は開いて降りてきます。慣れてくればこれが左へ飛ばないようにする為にはどのような振り降ろしが必要か自然にわかると思います。

ボールを捕まえる感覚が出てきたら、少しづつフェイスの向きを元に戻してクラブを右側へ倒さない事を心掛けましょう。

まとめ

飛距離が年齢と共に落ちる事は自然な事です。今回の内容でお伝えしたようにクラブの扱い方が間違っている事で飛距離ダウンに繋がっているケースが多く見られるため、改善の余地も当然あります。

振る、振り切る、躊躇しない」を念頭にクラブの向きに意識を持ちましょう。そのためには、まず闇雲にボールを打つのではなく日頃から自宅の中で養えるドリル、庭先でできるドリル、これらをどんどん取り入れ無駄な飛距離ダウンの原因を抑えていくべきでしょう。無理して毎日行うのではなく、週に2回~3回行うことを最初の目標にしてみてください。

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