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グリーン周りのアプローチ。傾斜でボールが止まったときの打ち方と注意点

スコア100切りのコツ
グリーン周りのアプローチ

グリーン周りのアプローチでパーチャンスにつけるのは、永遠のテーマでありゴルフというスポーツの醍醐味と言っても過言ではありません。また平均スコアの改善を強く意識している場合、数字を上げていくのに最も貢献するのがグリーン周りのアプローチです。

日本のグリーンは砲台型のグリーンが多いので、特にこのスコアへの影響は顕著であると言えます。つまり国内でのラウンドの場合、必然的にグリーン周りのアプローチは、傾斜のあるシチュエーションが多くなります。

状況に応じてアプローチでも各傾斜の対応を知っておくと、スコアアップに繋がってきますので、この記事を読んでグリーン周りのアプローチを極めましょう。

グリーン周りの傾斜の特徴とその打ち方

グリーンにも様々なパターンがありますが、特徴を理解する事でいくつかに分類する事が可能です。これら基本の傾斜を抑えておくことで複雑な傾斜の場合にもアイデアが生まれやすくなります。まずここでは、基本の傾斜の特徴とその打ち方についてまとめます。

左足上がりの傾斜

グリーン周りで最も多くなるシチュエーションは間違いなく「左足上がりの傾斜」でしょう。

左足上がりの傾斜は、スイング中やインパクト時に右足に体重が残りやすいのが注意点です。重心をコントロール出来ないと、打ち出し角度が高くなってしまい、思っていたより転がらないという現象が発生します。

また初心者の方やラウンド数が少ない方だと「すくい打ち」になってしまい、ダフリやトップなど大叩きに繋がるミスをしてしまう事もあります。

左足上がりの傾斜に限りませんが、アプローチでまず確認したい事はグリーンエッジからピンまでの距離です。グリーンエッジからピンまでの距離がキャリーさせる距離より短ければ、ボールの上がりやすい左足上がりの傾斜をそのまま利用して、打ち出しが高くてランの少ないアプローチをする事が出来ます。

逆にグリーンエッジからピンまでの距離が長い場合は、打ち出しが低く転がるボールを打った方がピンに寄る確率が上がります。

以上を踏まえた上で左足上がりのアプローチの打ち方なのですが、基本的に右足体重になりやすく「すくい打ち」になってしまう事によって起こるミスが殆どです。

打ち出しを高く、ランの少ないアプローチを選択した場合は、右足をつっかえ棒のイメージでバックスイングで右に流されない様に気をつけながら、傾斜にそって振り抜くイメージで打ってみて下さい。

打ち出しを低く、ランの多いアプローチを選択した場合は、ロフトの立ったPW(ピッチングウェッジ)や9番アイアンを使い左足に体重をかけ、傾斜に逆らうアドレスをし、打ち方自体も傾斜に逆らって少しターフをとる様に打つといいです。

左足下がりの傾斜

前項の左足上がりと比較した際に、「左足下がりの傾斜」はもうお手上げ状態の難しさです。初心者の方には対応が不可能と考えてもよいでしょう。

砲台グリーンでこの傾斜からのアプローチになってしまうシチュエーションは、2、3打目の時点でグリーンをオーバーしている事が考えられます。

左足下がりの傾斜からのアプローチはまず寄りません。スイングがし辛い・上がらない・止まらないの三拍子が揃った、かなり難しいシチュエーションです。

この傾斜の場合、ピンがグリーンエッジから近い事が多くなると想定されます。そのため、寄せる事よりも確実に2パットで上がれる距離に乗せる事を優先して下さい。冷静な判断でリカバリーしていきましょう。

目安としてピンから10メートル以内に寄せる事が出来れば十分です。寄せようとした結果、チョロやトップも出てしまう難しい傾斜なので、成功のハードルをなるべく下げておく必要があります。

ラフが短い場合にはなるべくパターや9番アイアンでの転がしを選択し、長い場合AW(アプローチウェッジ)かSW(サンドウェッジ)で右足寄りにボールを置いてクリーンにヒット出来るようなアドレスをする事をお勧めします。

出来れば2、3打目からグリーンオーバーのミスをしてもいいホールなのか、レイアウトを確認しておきましょう。

つま先上がりの傾斜

「つま先上がりの傾斜」はバンカーの入り口付近やグラスバンカー(深い窪地のラフ)で発生する確率の高いシチュエーションです。ピンを狙って打った結果、2、3打目をグリーンの左右脇のエリアに外してしまうと起こる事が多いです。

ライによって左右の打ち出しに強く影響が出る傾斜になり、とくにトゥ側が高い傾斜になるため、ライ角の影響を受けて打ち出しから左に行きやすいです。

こうなってしまった場合の打ち方としては、クラブを振り切りやすい長さまで短くもってライ角の影響でどのくらい左にいくかを想像した上で、目標より右を狙って打つことです。想像力は経験によって培われる部分なので、回数をこなす必要があります。

つま先下がりの傾斜

「つま先下がりの傾斜」もつま先上がりの傾斜と同じで、バンカーの入り口付近かグロスバンカーに入ってしまうとなりやすい傾斜です。

つま先寄りにバランスを崩しやすい傾斜なので、スイング動作に強く影響が出てしまうのが注意点です。この傾斜の打ち方としては、とにかく重心を下げてカカトよりに体重をかけて構える事です。

具体的には、スクワットする様なイメージで腰を落として構えるといいでしょう。膝が深く曲がる事によってスイング中の手の通り道の邪魔になる様なら、スタンス幅を広げる工夫をしてみて下さい。

この状態で素振りをして最下点がしっかり地面に届いている事を確認してから、その感覚のままボールを打ってみましょう。

つま先下がりのアプローチからミスする事によって、その後のスイングリズムが崩れてしまう原因にもなるので、しっかりとした対応方法を実践していきましょう。

まとめ

以上が主なグリーン周りの傾斜からのアプローチの打ち方です。
殆どがアドレスの取り方によって決まると言うのがお分かりいただけたでしょうか。

この4つの傾斜を理解したら混合した傾斜の対応の際にもアイデアが出やすくなるので、この基本を抑えた上でラウンドに臨む事をお勧めします。100前後からスコアアップを狙う際には、必ず必要になるスキルということも覚えておいてください。

そして絶対に忘れてはいけないのがグリーン周りのアプローチは、「転がせるなら、転がしを選択すべき」という事です。ここの前提を誤ってしまうと、大叩きしかねません。

パターが打てるならパターで、9アイアンが打てるなら9アイアンで、なるべくリスクのないクラブで転がしをメインにアプローチを覚えると、その後のマネジメントにも生きてくるので転がしのアプローチをベースに傾斜対応を実践してみて下さい。