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意外と知られていないグリーン上でのマナーとルール

豆知識
意外と知られていないグリーン上でのマナーとルール

綺麗なグリーンを保つことは全プレイヤー共通の義務と言って差し支えないでしょう。スコアを競い合うのももちろん醍醐味ですが、紳士のスポーツらしくマナーやルールをどれだけ守れるかも重要なポイントです。そこで今回は意外と知られていないグリーン上でのマナーやルールをご紹介していきます。

マナー① 延長線上と後方には気を使う事

他のプレーヤーがパットする延長線上や後方線上に立つのは、マナー違反やルール違反になる事は多く知られています。しかし、この延長線上や後方線上にピンや不要なクラブを置いてしまう方がしばしば見られます。以前は、もしパッティングでその置いてあるピンやクラブにボールが当たってしまった場合、プレーヤーがペナルティーを負う事となっていました。

2019年以降はボールがクラブやピンに当たっても故意でなければ無罰となりました。無罰と言えども自分のラインを含め、全員の邪魔にならない箇所を探して置くようにしましょう。

マナー② なるべくカップの淵に触れない様にボールを取れる様に

見事カップインしてボールを取り上げるとき、カップの淵に触れてしまう方も多く見かけます。カップの淵というのはデリケートで、崩れやすくなっています。特に天気の良い日の午後はカップ淵が乾燥して余計に崩れやすくなっていますので、なるべく指や手の甲が振れない様にやや慎重さを持って取り上げたいものです。

最近はピンを挿したままのカップインも認められていますのでボールの拾い上げが難しくなっています。もし慣れていなければ面倒でもピンを一度抜いてからボールを取り上げる様にしましょう。

余談ですが、カップインしてピンを抜く際、うっかりボールがカップから出てしまうとカップインが認められないのでゆっくり抜く様にしましょう。また、カップインしたと思ってもボールが底まで落ちていないとこれまた認められないので、途中で引っ掛かっているボールはピンを揺らしてボールを沈めてから取り上げる様に気を付けましょう。

マナー③ 慣れていてもできる限り他人のラインはまたがない様に

トーナメントのテレビ中継などで選手たちがカップ周辺で他のプレーヤーのパッティングラインをまたぎながら「お先に」を行うシーンをよく見かけます。この行為は厳密にいうとマナー違反でしょう。うっかりでも間違って踏みつけてしまえばペナルティーは無いにしても心証を損ねます。

ラインをまたぐようなショートパットでもOKが出なければ外した時は1打です。体勢が悪かったからやり直しとはいきません。その1打の為にベスト更新ができなかったなどよく聞く話です。「1ストロークの重み」をしっかり念頭に置き、少しでも無理な体制になるのであればまたぐのはやめた方が得策でしょう。

周りの方から「マークが邪魔になるから先に終わらせて」と頼まれてもきっぱり断りましょう。マークをずらしてあげれば済む話です。自分の1打の決断は自分で決めましょう。

マナー④ 打順は準備の整った人からでOK

以前はピンの遠い人から打っていくのがマナーでしたが、2019年度から適応されているマナーではこれにこだわらず、準備のできているプレーヤーからゲームを進めることが許されています。

律儀に打順を待つ事でスロープレーに繋がりそうであればお互いに声を掛け合ってスムーズなゲーム進行に努める事が最新マナーとなっています。これはグリーン上のパットだけではなく通常のショットの打順にも適応OKです。スマートな進行がスマートなプレーヤーとなるでしょう。

ルール① グリーン上でのボールの衝突

大きく分けると2つのパターンがあります。
まずは2人が同時にパッティングをして、動いているボール同士が衝突した場合です。これはグリーン上で自分のパッティングに夢中になりすぎて他の同伴プレーヤーと同時にパッティングを行ってしまう事なので、お互いがストロークを無罰取り消し、お互い元に戻してストロークのやり直しとなります。

次に、止まっているボールに当ててしまった場合です。これは当てた側に2打罰が科せられますので注意が必要です。万が一の事を考えて遠くのボールや全く関係のない箇所のボールでもマークしてもらうようにお願いしましょう。処置として、当てた側はそのままの状態で続行で、当てられた側は元の位置に戻してのプレーとなります。

ルール② 足元やパッティングライン上に水たまりがある場合

雨の中でのプレーや雨後のプレーではフェアウェイなどに水たまりのできることが多くあります。この場合は「ピンに近づかず、元の位置から最も近く、水たまりを避けられる」この3つの条件を満たせていればボールを動かすことが可能です。

ではグリーン上ではどの様な処置になるのでしょうか。
そのままあるがままにプレーをしなければならないと思われている方が多いですが、グリーン上でも先述と同じ処置が可能です。もちろん、そのままストロークしても問題ありません。

グリーン上から水たまりの救済を受けた場合、稀に救済箇所がグリーンの外側になる時があります。この場合は救済を受けるのであればそのままグリーン外からのプレーとなるので覚えておきましょう。グリーンの中での救済だからグリーン内での救済になるとは限りません。

ルール③ ボールの交換

ティーショットからグリーンに乗せるまでボールを交換する事は中々ありませんが、グリーン上ではしばしばボールを交換する方を見かけます。結論から言うとこれはルール違反となります。1つのボールでホールアウトが原則なのでグリーン上で交換する場合は余程交換するまでの理由(損傷やヒビ割れ、くぼみなど)が無い限りは交換不可なので注意が必要です。

同一銘柄の同一ボールであれば番号の変更は関係なくホール毎にボールのチェンジが可能です。無意識のうっかりが2打罰となりますので、グリーン上で拾い上げたボールや拭き終わったボールはポケットに収めない様に手で持って打順を待つようにしましょう。

ルール④ 雨の日に傘をさしてのパッティング

キャディーさんに傘をさしてもらったままのパッティングは1打罰?2打罰?それとも無罰?
これは曖昧に覚えている方が多いですが、2打罰となります。ショットやストロークは誰の手も借りてはいけないので助けてもらっている点で罰となります。

では、自分自身で傘をさしながらパッティングを行った場合はどの様になるのでしょうか?
不思議と思われますがこれは無罰です。誰の助けも借りていないので無罰です。傘をさしながらショットやパットをする方は少ないと思いますが、一応参考までに覚えておいても良いでしょう。

まとめ

グリーン上が一番神経を使う所と言っても過言ではないでしょう。
自分のパッティングラインを読む、距離感をイメージする、他人のラインを踏まない・またがない、ピンの抜き差し選択、置き場所、などなど数多くのマナーとルールが存在しています。一通り覚えてしまえばあまり苦痛にはなりませんが、最初は同伴者に指摘を受けながら覚えていくのが普通です。

指摘されて感情的にならず、「聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥」と心得ればいつの日か自分も初心者の方へアドバイスできるようになるでしょう。